| EN |

中西信洋:Interference
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 5月 11日

“Layer Drawing - Sunrise”, 2007  六本木クロッシング2007展(森美術館)展示風景, photo by Keizo Kioku, courtesy of Gallery Nomart

中西信洋は彫刻専攻の学生時代より彫刻作品はもとより、独特の時間・空間性をもったドローイング作品や大規模なインスタレーションを多数発表してきました。時間を追って変容していく事物を一定の間隔で撮影、透明フィルムに出力し幾重にも重ねてみせる作品「Layer Drawing」は、中西の代表的なシリーズとして立体、映像と様々な形態とスケールで制作され、国内外のギャラリー・美術館で発表されてきました。

今展では同作品シリーズの新たな展開として、自身の身体部位のイメージを切り取ったフィルムが円環をつくり、回転しながら投影されるインスタレーションを発表予定。ギャラリー空間の中でイメージが其処彼処に映し出され、幾多の光がうつろい、交叉し、ひとつの世界をつくり出します。作品と作品との関係性、また、作品とそれを見るものとの関係性、それらすべての相互の関係性にどのような干渉が起こるのかが、今展のテーマとなります。

国内の美術館・ギャラリーでの展覧会はもとより、スイスのギャラリーでの個展やアートフェアへの出品など、海外での活動も積極的に展開。国内外で注目度が非常に高まる中、現状に満足することなく新たな展開を試みる今展を、ぜひともご高覧賜わりますようよろしくお願いいたします。

Interference - 干渉
近年、私は身体とそれにまつわる運動・時間の体験についてテーマとし、写真や映像を使ったインスタレーション、ウォールドローイングなどを展開してきました。今回は、物体としてのフィルムに自らの身体の断片をちりばめ、それらが光と影の映像として空間全体に干渉し合うというインスタレーションを展示しようと考えています。

これは、ループする映像の中に自らの身体を拡張させ、自らの身体とそれを見る身体との間を撹拌しようとする試みです。
中西信洋

中西信洋(なかにし のぶひろ)略歴
1976年 福岡生まれ
1999年 東京造形大学彫刻科卒業
2002年 京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了
2004年 -満ち溢れているものへ-(個展,INAX GALLERY 2,東京)
2005年 アーティストインレジデンス展-かわりゆく世界で(国際芸術センター青森)
2006年 Saturation(個展,大阪府立現代美術センター)
2007年 六本木クロッシング2007(森美術館,東京)
2008年 SENJIRU-INFUSION(KASHYA HILDEBRAND,スイス)
2009年 冨井大裕×中西信洋「揺れ動く物性」(ギャラリーαM,東京)
2010年 知覚の扉(豊田市美術館,愛知)

その他:
2007年 コム デ ギャルソンとのコラボレーションにより映像作品を制作
2009年 スカパー東京メディアセンターでのアートワーク

展覧会関連イベント
中西信洋展にあわせ、オープン翌週の5月28日(金)にART+MUSICのライブイベント「Interference」を開催いたします。中西のインスタレーション空間と、その場で奏でられる音との干渉、表現の侵食を試みます。
日時:2010年5月28日(金)開場 19:00 / 開演 19:30
出演:ドットエス(.es)※ドットエスの詳細は下記ウェブサイトでご覧いただけます⇒http://www2.nomart.co.jp/dotes/
会場:ギャラリーノマル、料金等:¥1,500.(1ドリンク付) 予約制

※全文提供: ギャラリーノマル


会期: 2010年5月22日-2010年6月19日

最終更新 2010年 5月 22日
 

関連情報


| EN |