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アーミー・デッカ:Connected Isolation
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 5月 09日

画像提供:ヒロミヨシイ copy right(c) Amie Dicke

アーミー・デッカは、現代社会に潜む孤独と関係性を純粋な美として表現する、希有な作家である。華々しいキャリアの最初期から見られるファッション紙やポスターを切り抜き作られる、繊細な作品は、シュミラクルに満ちた現代的消費社会の空虚や、(巨大なビルボードの中の女性モデルに象徴されるような)そこで生きる人々の華々しき表面とその内面の孤独を正鵠に表していた。しかしそれは単純な説明としてだけ機能するのではなく、「美しさとは約束されたものだが、なにも与えない」というシモーネ・ウェルの言葉を彼女が好んで使うように、とても強靭で独立した美として存在しているのである。

2005年に好評を博したhiromiyoshiiでの個展から5年、日本では2度目の個展となる本展「Connected Isolation」ではさらに、内部と外部における新たな視点が、繊細で美しい作品によって展開される。社会的に開かれた感受性に加え、妊娠と出産という彼女自身の個人的体験が、また、はかなくも緊張感に満ちた新たな美を生み出す事になるであろう。

アーミー・デッカ
1978年オランダ、ロッテルダム生まれ。
主な個展に「Infinitely Suffering Thing」ペレス・プロジェクツ(ベルリン)、「Violent Contradiction」ギャラリー・ダイアナ・スティグター(アムステルダム)、「Private Property」 ペレス・プロジェクツ(ベルリン)、「That Fiery Girl」ヒロミヨシイ(東京)、「New Season, New Looks, New Girls」ダミレオ テラス(ニューヨーク)、「Downwards」フライズ美術館(オランダ)、「Sensual Sadness」ペレス プロジェクツ(ロサンジェルス)など。
主なグループ展に「Read My Lips」ペレス・プロジェクツ(ベルリン)、「The Game of Multiple Meaning. Symbolism and the Art of the Present」フォン・デア・ハイト美術館(ブッパータール)、「Youth of Today」クンストハーレ・シルン(フランクフルト)、「Gorgeous isn’t good enough」スパシオ・ピレリ(ミラノ)、「2004 Pin Up:Contemporary Collage and Drawing」テートモダン(ロンドン)、「Weke Delen (Soft Spots)」ボイマンス ベーニンヘン美術館(ロッテルダム)など。

※全文提供: ヒロミヨシイ


会期: 2010年5月15日-2010年6月19日

最終更新 2010年 5月 15日
 

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