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重野加南子:Like a sailing boat
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 5月 03日

《ceramic》(部分) ベニヤ板・タイル・銀箔  1100×1100×850mm 画像提供:ギャラリー58 copy right(c) Kanako JYUNO

重野加南子は1987年福井県生まれ。現在福井大学大学院教科教育専修美術専攻在学中。今回が初めての個展となります。

重野は、出会いや別れをテーマに作品を展開しています。生涯を一本の線に見立てたとするならば、その線が交わる瞬間が一つの出会いの形であると捉えています。今回の展示では「家」と「船」をモチーフに、それぞれの生涯を進む乗り物のような、有機的な立体作品とドローイングを展示いたします。

生き物を連想させる「家」は、これまでの作品にも度々登場してきました。「船」は、“時間軸”を進むことが航海に似ていることから、今シリーズから初めて現れたモチーフです。この「家」と「船」を融合させたものが今回の作品のベースとなっており、そこに苔、塩などの自然物や毛、皮など様々なテクスチャを施しています。

「ここにある船たちは、これから出会うのか、それとも別れたあとなのか。その形は単なる通りすがりという存在であったり、密接な関係であったりと様々ですが、出会いと別れの繰り返しという我々の儚い行為の中には、何かしらの影響が存在していることを私はいつも期待しています。それを表現することが、今回の作品を作るきっかけであり、そして私自身も、表現することで誰かと影響しあうことを求めているのだと思っています。」

生きていれば何かと出会い、そして必ず別れがつきまといます。それぞれの生涯を一本の線に見立てたとするならば、私はその線が交わる瞬間が一つの出会いの形であると捉えています。そのようなことを考えながら、昨年からそれぞれの生涯を進む船のような生き物のような物体を、苔・塩などの様々な素材で制作してきました。本展ではその中から立体作品と、ドローイングを展示します。

ここにある船たちはこれから出会うのか、それとも分かれたあとなのか。その形は単なる通りすがりという存在であったり、深い関係であったりと様々ですが、出会いと別れの繰り返しという我々の儚い行為の中には、何かしらの影響が残ることを私はいつも期待しています。

【プロフィール】
1987年 福井県生まれ。2010年 福井大学教育地域科学部美術教育サブコース卒業、福井大学大学院教科教育専修美術専攻在学中。
グループ展:
2007・09年 「福井大学美術教育サブコース在学生・OBOG有志展」 福井県立美術館(福井)
2008年 「・展」(てんてん) うずらギャラリー(京都)
2009年 「むびぐみ09 R」 金沢アートグミ(金沢)

受賞:
2007年 福井サムホール展 入賞
2008年 福井県美展 工芸部門入選
2009年 むびぐみ09 あかむびぐま賞

※全文提供: ギャラリー58


会期: 2010年5月10日-2010年5月15日

最終更新 2010年 5月 10日
 

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