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二瓶 晃:リトルネロ
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 4月 30日

画像提供:アートスペース虹 copy right(c) Art Space Niji

 

暗闇に幼な児がひとり。恐くても、小声で歌をうたえば安心だ。


(『千のプラトー』G・ドゥルーズ/F・ガタリより)

周りに何があるのか判らない混沌とした状況の中では、あるフレーズを繰り返し口ずさむことによって、少しばかりの勇気と安心を得られることがある。たとえば、子供は歌うことによって自分の居場所、つまりはテリトリーをかろうじて作り上げているのである。

おとなも往々にして同様である。ただ、歌声ではなく、何ものかに立ち向かう 姿勢と自身の持つ個人的な物語でテリトリーを作り出す。それは、混沌のなかにひとつの立脚点を設定しながら、さまざまなテリトリー =領域と交差する自らの新たな地平を形成することだといえる。

反復の絶え間ない変化の中で類似する物語を更新していくこと、純粋な混沌の 内から自己を超える物語を引き出すことに他ならない。

二瓶 晃

◆略歴 1972年千葉生まれ。
大阪芸術大学芸術学部建築学科卒業、京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画 専攻(造形構想)修了。
現在、大阪成蹊大学芸術学部准教授。

展覧会歴
2008年 「第6回深〓国際水墨画ビエンナーレ」(深〓画院/深〓・中国)〈 SZ名義で共同制作〉
2008年 「virtul/actual」展(京都芸術センター/京都)〈SZ名義で共同制作〉
2007年 「新視角」展(朱家角、浦東図書館/上海・中国)
2007年 個展(アートスペース虹/京都)
2006年 個展(アートスペース虹/京都)
2005年 個展(アートスペース虹/京都)
2004年 「JOUABLE」展(フランス国立高等装飾美術学校展示ホール/パリ・フランス)
2003年 「JOUABLE」展(同志社ローム記念館/京田辺)
2002年 個展(HOUSE OF ARTギャラリー/京都)〈共同制作〉
2001年 「TIMELAG/RAGTIME」展(八戸市美術館/八戸)
2000年 「MEDIA & ANALOGY」展(アートスペース嵯峨/京都)

その他
1992年~2007年 大阪、神戸、福岡の小劇場で舞台美術を多数手がける。

※全文提供:アートスペース虹


会期: 2010年5月18日-2010年5月23日

最終更新 2010年 5月 18日
 

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