| EN |

Akihisa Hirata X SHIMURABROS.
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 4月 27日

© akihisa hirata architecture office 2010

 

「6/1」
どこからが外でどこからが内か分からない、不思議な面の連続体が人間の動物的本能を揺り動かす。 6つの円を半円ごとにずらして組み合わせることで、6回自分自身をくぐっている輪(数学では結び目と呼ばれるらしい)をつくる。こうしてできたスチールのフレームに伸縮性の布を留めるだけで、謎めいた立体が生成される。裏表が複雑に折り重なるサーフェスの連続体にSHIMURABROS.による深層と表層の意味を問い直すような映像がうつされるとき、まだ見たことのない奇妙な地図の中に迷いこんだような興味深い経験が生まれるのではないだろうか。
平田晃久

本展は、建築と映像それぞれの発想を掛け合わせることで生じる未知の可能性をめぐる実験の場として企画されました。建築家の平田晃久によるメビウスの輪のような面が連なる有機的な構造体「6/1」(外寸657 x 550 x 311.2 cm)をスクリーンとして、若手アーティストのSHIMURABROS.が最新の映像プロジェクションを試みます。

平田晃久(1971年生まれ)は、1997年京都大学大学院工学研究科修了後、伊東豊雄建築設計事務所に勤務(1997-2005年)、2005年より平田晃久建築設計事務所を設立して国内外のプロジェクトを精力的に手掛けている注目の建築家です。 近年の代表的プロジェクトとしては、第19回2007 JIA新人賞を受賞した「Showroom H(桝屋本店)」(新潟)、都市型商業施設「sarugaku」(代官山)や横浜トリエンナーレ2008のインフォメーションセンター「イエノイエ」などが挙げられます。2009年にはELLE DECO「Young Japanese Design Talent 2009」を受賞するなど、近年さらなる躍進を遂げています。

SHIMURABROS.のユカ(1976年横浜生まれ)は多摩美術大学美術学部卒業後イギリスに渡り、2006年にロンドンのセントラル・セント・マーチンズ修士課程を修了し、2003年に東京工芸大学芸術学部映像学科を卒業した弟のケンタロウ(1979年横浜生まれ)とともに、映画をベースとしたメディアアートやインスタレーションによる映像表現を追求してきました。平成21年度文化庁メディア芸術祭において、super 16 mmによる全編フィルム撮影の「SEKILALA」が〈アート部門〉優秀賞(文部科学大臣賞)を受賞し、その受賞作品展が国立新美術館で開催されるなど大きな反響を呼んでいます。また、今年9月にはタカ・イシイギャラリー京都における初めてのソロ・プロジェクトとして新作インスタレーションを発表予定です。

平田晃久が創出する不思議な空間体験と、その空間を舞台にSHIMURABROS.が繰り広げる新たな映像表現のプロローグをぜひご高覧下さい。
[参考ホームページ]
平田晃久 http://www.hao.nu/
SHIMURABROS. http://www.shimurabros.com

※全文提供: タカイシイギャラリー


会期: 2010年5月8日-2010年6月19日

最終更新 2010年 5月 08日
 

関連情報


| EN |