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ぼくの神さま
アートワーク
執筆: 小金沢 智   
公開日: 2009年 10月 01日

copy right(c)Natsunosuke MISE

≪君主論 -Il Principe-≫同様、大原美術館でのアーティスト・レジデンス・プログラム「ARKO 2007」での滞在制作作品。完成の順序としては≪ぼくの神さま≫があとである。≪君主論 -Il Principe-≫で描かれているモチーフの多くが正面から捉えられたものであることとは異なり、鳥瞰的な構図が採用されている。気球や飛行船、山から立ち上る噴煙など形状が円に近いものが目立つが、後景の閃光や折り重なるビルなど直線的なイメージも取り入れられており、それらが作品を取りまとめているようだ。が、画面下を見ればスケールのちぐはぐな壺がほとんど唐突に描かれており、鑑賞者の視点はもろくも転覆される。

≪奇景≫や≪日本の絵≫などのように、三瀬は同一タイトルを複数の作品に付けることをまま行なうが、≪ぼくの神さま≫も同名の作品がある。2008年の個展「ぼくの神さま」(gallery neutron)で発表された作品であり、オーバール状のその作品は「三瀬夏之介展 冬の夏」でも展示されたからそちらの方が知られているかもしれない。


作品詳細

アーティスト:  三瀬夏之介
制作年:  2007年
種類:  絵画
所蔵:  大原美術館
材質:  和紙、墨、胡粉
サイズ:  299.0×483.0cm
出展履歴:  「ARKO 2007 三瀬夏之介」(大原美術館、2007年10月20日〜12月2日)
掲載画像:  (提供)三瀬夏之介

最終更新 2015年 11月 01日
 

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