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土屋仁応:夢をたべる獏が夢みる夢
編集部ノート
執筆: 小金沢 智   
公開日: 2009年 12月 02日

ギャラリーのドアの小さい窓から、中の小さい動物と目が合った、ような気がする。展示されているのは、獏や羊といった実在する動物から一角獣やユニコーンといった空想の生きものである。いずれもサイズとしてはそれほど大きくなく、大きくとも両手で抱えられるほどだ。それゆえ、それらの白を基調にした透明感のある滑らかな肌の質感が思い起こすのは、赤子のそれだ。赤子がまだ〈こちらの世界〉に染まらずにいるように、土屋の今回の出品作品がいるのも〈こちらの世界〉ではなく〈あちらの世界〉のようである。神々しいのはそれゆえか。

最終更新 2015年 11月 03日
 

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