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ニエプスの箱・左
編集部ノート
執筆: 小金沢 智   
公開日: 2009年 11月 20日

「ニエプスの箱・右」(2009年11月6日〜14日)に続く、杉浦慶太、助田徹臣、村上友重の写真家三名によるグループ展。助田のイン スタレーションと言っていい作品が入ってすぐの床に展示され存在感を放っていた前回と異なり、すべての作品は壁面に掛けられ展示が随分すっきりしている。 両会期通じて最も関心を引かれたのは、「右」で《雲》と題するどう見てもただのまっ白にしか見えない作品を、「左」では「右」と対照的に暗闇の中緑色の光が蠢く作品を発表した杉浦慶太。どちらも、「はたしてこれは何を撮ったものなのか」という〈わからなさ〉があり、それが作品の大きな魅力に繋がっている。そう、すべからく芸術と呼ばれるものにはこの〈わからなさ〉が不可欠なのだ。

最終更新 2010年 5月 31日
 

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