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放課後のはらっぱ:櫃田伸也とその教え子たち(続)
編集部ノート
執筆: 小金沢 智   
公開日: 2009年 10月 02日

本展は愛知県美術館と名古屋市美術館での合同開催という形をとっているが、名古屋市美術館では常設展示室一室を使いわずか13点が展示されているだけであり、愛知県美術館がメイン会場であることを情報として記しておきたい。一方からもう一方の美術館は電車で一駅、徒歩でも可能なため、時間に余裕がある場合はお勧めする。 その場合は、同時開催している企画展「躍動する魂のきらめき—日本の表現主義—」が必見だ。というか、それを目的に行く価値がある。1910年代から20年代の芸術動向を絵画に限らず写真や建築、舞台、映画などの諸ジャンルから顧みた同展と、約80年から90年後の同じく日本の動向である「放課後のはらっぱ」展は、どちらも観覧することでよりその時代性を浮かび上がらせるだろう。たとえば人体造形をテーマに、萬鉄五郎や岸田劉生の自画像と奈良美智や村瀬恭子の人物表現を比較したら面白いかもしれない。その表現は見かけ上は大きく異なるが、どちらもその時代を映しているという点で共通しているのではないか。

最終更新 2015年 11月 04日
 

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