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西奥起一:見ための手ざわり
編集部ノート
執筆: 平田 剛志   
公開日: 2009年 8月 11日

今展における西奥の作品はひそやかな静的ビフォアアフターな変化がある。西奥が築120年以上たつ古民家の一部や所有物を素材とした時、その物質が耐え、所有していた「時間」の一部がさらけ出されるのだ。あるいは、≪ヌカボール≫(2009年/米ぬか、水)にいたっては、作品そのものが「時」を生きるのである。本展を見れば100年など小さく微かな変化だとしか思えなくなるが、その感情もまた小さな波紋のように広がる静的な展覧会である。

最終更新 2010年 6月 27日
 

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