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大坪麻衣子:箱の中の小さな世界
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 4月 19日

《Sans savoir(なにも知らずに)》 2010年 10×15cm|etching 画像提供:ワイアートギャラリー copy right(c) Maiko OTSUBO

大坪さんの銅版画個展は毎回テーマをきめ、それを掘りさげ、深めて表現してくれるので、ながめていると、胸にきゅ~っと伝わってくる、と言われる事が多い。 今回のテーマは、銅版画が貼られた、魅力的な3色の手作りの小箱と、それに納められた 銅版画で現したそれぞれのテーマの小宇宙。
濃いピンクの箱・・・Amour 愛
グレーの箱  ・・・Ensemble ともに、一緒
ブルーの箱  ・・・Bonheur 幸福
各色の箱にそれぞれのテーマの3枚の作品が入っている。鑑賞者は箱を開け、手に取って作品を見る。額縁にいれられた作品とは違って、紙や銅版の凹凸などの質感を通して、表現された内容に心が向く。
こんな愉しみのある個展。想いがこもった品々を小箱に入れて取っておく。誰もがやったことがあること。想い出がつらくて、ながく開けられない小箱。また開けるたびに幸せの想い出が永遠だったらと思う小箱。今回の個展は、そんな大事な小箱としても使ってほしい、持つたのしみのある可愛い箱をつくることも目的の一つとしている。ご高覧ください。
大坪 麻衣子 Maiko OTSUBO
大阪芸術大学美術学科卒業後、'99年渡仏。パリ・アトリエ コントルポアン(旧アトリエ 17)にて銅版画を始め、一版多色刷り(ヘイター法)の技術を学ぶ。2003年までパリにて制作、活動欧州各国を訪問しつつ「時間」「記憶」「言葉」をキーワードに銅版画制作のほか挿絵、パッケージデザインなど幅広い分野を手がけている。
※全文提供: ワイアートギャラリー

最終更新 2010年 4月 13日
 

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