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岡村桂三郎 展
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 3月 09日

《北冥の魚09-1》 2009年|板、岩絵具 215×1200×9cm|画像提供:コバヤシ画廊 copy right(c) Keizaburo OKAMURA

日本画の文脈にとらわれず幅広い活動を続ける岡村桂三郎の新作個展です。 バーナーで焦した杉板に下地を作り、その下地を削りながら線描し、描かれている作品群は、東洋の神話、アニミズムや仏教から想を得、龍や象、獅子、不可視の幻獣のイメージをそのモチーフにしています。近年の作品は直立する巨大な屏風によって表象され,日本画を超えたダイナミックな絵画の力として見る者を圧倒します。 近年は神奈川県立近代美術館での個展や、茨城県立近代美術館での「眼をとじて」展と活躍の続く岡村桂三郎。本展では、屏風状作品のインスタレーションから、画廊内四方を取り巻く巨大な平面作品に移り、より絵画性を強調した新作展となります。

作家コメント
日常的な生活の出来事の積み重ねは、僕自身を少しずつ変化させ、常に新しい自分自身を生成しているように思います。そういった体験に基づいた感覚が、あらゆる意味で全ての価値の基準になると考えています。そして、その地点から新しくイメージを生み出していくこと、そのイメージを具体化していくことが、今の僕の仕事なのです。

このところ自宅のある埼玉県の越生町から職場のある山形県まで、車に作品や画材を積んで毎週往復する生活を送っています。車の外側に展開する、信じられないような大自然、峠を越えて異境へ入っていくという感覚、それらは僕自身を少しずつ変化させているように感じています。

より大きなイメージ、強い存在感、強靱な体力が欲しいと思っています。
―岡村桂三郎

作家略歴
1958 東京都に生まれる。
1988 東京芸術大学大学院後期博士課程満期退学。
2004 芸術選奨文部科学大臣賞新人賞受賞
2008 東山魁夷記念日経日本画大賞
現在多摩美術大学美術学部絵画学科日本画専攻教授
1987年よりコバヤシ画廊をはじめ個展多数。2008「岡村桂三郎展」神奈川県立近代美術館

主なグループ展
1987「第9回山種美術館大賞展」<優秀賞>山種美術館、他1992「NEW VOICE」アメリカ国内各地巡回
1993「ART IN JAPANESQUE-現代の「日本画」と「日本画」的イメージ」O美術館
1998「日本画」純粋と越境-90年代の視点から-」練馬区立美術館
2003「絵画の現在」新潟県立万代島美術館,新潟/「現代の日本画その冒険者達」岡崎市立美術館
2004「超日本画宣言練馬区立美術館/「琳派・RIMPA展」東京国立近代美術館
2007「開館記念《生きる》」横須賀美術館,神奈川/「初公開!「賛美小舎」上田コレクション」練馬区立美術館,東京
2009「目をとじて」茨城県立近代美術館/

主なパブリックコレクション
文化庁/台東区/東京国立近代美術館/山種美術館/青梅市立美術館/愛知県美術館/佐久市立美術館/他多数

※全文提供: コバヤシ画廊

最終更新 2010年 3月 08日
 

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