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“NOT FOR SALE” -プライスレスな10日間
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 2月 05日

画像提供:共同アトリエ・3号倉庫

共同アトリエ・3号倉庫は、匿名男性の個人投資によって2000年12月にスタートしました。出資者とディレクターの若いアーティストや美術に対する思いから、非営利で運営され、その精神は3号倉庫の作家たちに大きく影響を与えています。
今日の美術の発表の場は、美術館、ギャラリーやアートプロジェクトなど多岐にわたっています。その中でも3号倉庫は、作家が純粋に作品制作や発表に没頭することを可能にする場として、日本では例に見ない特異な施設として位置付けられるでしょう。
展覧会のタイトル「NOT FOR SALE -プライスレスな10日間」は、単に「売らない/売れない」、「非売品」、「非営利」という意味合いだけにとどまらず、このような環境での制作を通じて見えてくる現代日本における美術の問題、あるいは作品の社会化に対する問題などに対して、5人の作家の視点を通した「プレゼンテーション」を行います。   今回の展覧会では、大きく2つの企画が同時に進行してゆきます。1つは、エキシビジョン・スペースでの5人の作品を常設展示すること。もう1つは、5つのスタジオでのそれぞれの公開制作を通して、その全貌を展開してゆくものです。
この2つの企画は、「結果」と「過程」という観点で捉えられます。鑑賞者の立場では、「展示物」と「制作風景」。作家の立場では、「作品」と「過程としての作品」とも言えます。このことは、美術作品の社会化に対する問題の1つへと繋がります。それは、「消費社会における有限なもの」と「消費不可能な普遍的で無限なもの」として、観客と作家の間で美術の「価値」について差異を生んでいるということが挙げられます。   今回5人の作家は、一見難解でそれらを紐解くための知識と経験が必要な美術作品の現況を考察し、「プライスレスな10日間」を通して「作品」と「制作」、そして「NOT FOR SALE」について浮き彫りにしてゆきます。 作家: 三輪恭子、南健吾、荒瀬哲也、東島哲、吉永有里 ※全文提供: 共同アトリエ・3号倉庫

最終更新 2010年 2月 26日
 

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