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上出・九谷・惠悟:九谷焼コネクション
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2009年 12月 29日

《走る急須》2006年|画像提供:スパイラル

本展では、明治以来の歴史を持つ石川県能美市の窯元・上出長右衛門窯と、その窯元を継ぐ立場である若手アーティスト・上出惠悟から広がる斬新な九谷焼の世界をご紹介します。 会場のスパイラルガーデンには、「九谷焼」という言葉が想起させる"石川の伝統工芸"、"華やかな器"といった既成概念を飛び越えた、ユニークな作品が約30 点以上登場します。 伝統と確かな技術力を持つ上出長右衛門窯。その技術を受け継ぎながら、作品は身の周りにある素材をモチーフとし、上出の自由な発想と創造力によって多様に展開していきます。急須にタイヤをつけた"走る急須"、アイスクリームのコーンを模した"コーン盃"など、日々使用される器にほんの少し遊び心が加えられ、実にユーモア溢れる世界を私たちに提示してくれます。

今回は、伝統的な文様である「花詰」に彩られた髑髏(どくろ)型のお菓子壺の作品や、地球儀の新作も展示します。 これら多様な作品を括るのは"九谷焼"というひとつのメディアですが、その楽しみ方は、使う・飾る・祝う・愛でる・遊ぶ・学ぶ、など実に様々です。従来の九谷焼の域を超え、多様でユーモアのある世界は、私たち観るものの視点を少し変え、日常に潜む変化に富んだものへの気づきを与えてくれます。 "生活とアートの融合"を目指すスパイラルで展開する同時代の豊かな九谷焼の世界を、この機会に是非ご覧下さい。

※全文提供: スパイラル

最終更新 2010年 1月 06日
 

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