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金氏徹平:Recent Works “Post-Something”
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2009年 12月 25日

展示風景 “変生態-リアルな現代の物質性 Vol.6 金氏徹平” ギャラリーαM, 2009|画像提供:シュウゴアーツ

 

よくわからない見えづらい状況から次に進むための方法。捻る、透視する、永遠のように思われる持続の切断、同時に流れる別々の永遠を接続する。
-金氏徹平

金氏は既製品(プラスチック製品、木材など、)を分解、構築することで、従来の用途や意味とは別の存在へ変化させていきます。それは日用品を積み上げ、白い樹脂で覆うことにより、輪郭の連続体としての構築物として、あるいはある特定のルール(透明である、骨のようなものなど)によって集められ再構成された作品として発表されてきました。 そしてその行為はより多くの物や出来事を巻き込みつつ加速していきます。 金氏が「南国と雪国の風景を同時に撮影した」という"N.H.K.(New caledonia.Helsinki.Kyoto)"と題された写真作品は2001年に当時金氏が住んでいた京都で深夜のテレビ放送を撮影したものです。その中で南国の風景から雪国のそれへとうつりかわる映像とNHKという単語の意味は、なにか別の起こりえなかった現実というべきものへと接続されていきます。現実が切断、接続、置換可能なものの総体として浮かび上がってくるその先で、日常がほころび始めるのを私たちはそこに見るのです。 他にも、「スケールも用途も存在しない空間の模型」と称する立体作品や、映像作品を展示する予定です。 金氏徹平
1978年京都府生まれ。2003年京都市立芸術大学大学院修士課程美術研究科彫刻専攻修了。主な個展に2002年空白と漂泊(児玉画廊、大阪)、2007年金氏徹平展 splash & flake(広島市現代美術館[ミュージアムスタジオ])、2008年TEAM10 金氏徹平『Ghost In The City Lights』(トーキョーワンダーサイト渋谷、東京)、2009年溶け出す都市、空白の森(横浜美術館、神奈川)、変生態-リアルな現代の物質性 vol.6 金氏徹平(ギャラリーαM)。主なグループ展に2005年横浜トリエンナーレ2005[アーティストユニットCOUMAとして参加](山下埠頭、神奈川)、2007年 笑い展:現代アートにみる『おかしみ』の事情(森美術館、東京)、美麗新世界:当代日本視覚文化(Long March Space、Inter Art Center、東京画廊+BTAP、北京/広東美術館、広州)、2008年MOTアニュアル2008解きほぐすとき(東京都現代美術館、東京)、2009年 Platform 2009 Project by Invited Curators(KIMUSAほか、ソウル)、TWIST & SHOUT(Bangkok Art and Culture Centre、タイ)など。シュウゴアーツでは初めての個展となります。 ※全文提供: シュウゴアーツ

 

最終更新 2010年 1月 16日
 

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