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VOCA 展2010
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2010年 1月 25日

VOCA展2010 VOCA賞 三宅 砂織「内緒話」「ベッド」 各145.0×165.0×5.0cm|ゼラチンシルバープリント|撮影者©上野則宏

1994 年に始まったVOCA(ヴォーカ)展は今回(上野の森美術館にて2010年3月14日~3月30日までの17日間開催)で17回目を迎えます。VOCA展は全国の美術館学芸員、ジャーナリスト、研究者などに40才以下の若手作家の推薦を依頼し、その作家が平面作品の新作を出品するという方式により、毎回、国内各地から未知の優れた才能を紹介してきました。

「VOCA 展2010」には35 名の作家が絵画、写真、ドローイング、オブジェなどによる力作を出品しています。このなかから7名の選考委員により下記の通り、VOCA 賞1 名、VOCA 奨励賞2 名、佳作賞2 名が選ばれました。また、大原美術館賞が館の選考により決定しました。

今回のVOCA 展でも「具象」表現が大半を占めています。その傾向はきわめて多様ですが、たとえば受賞作のなかにも見られるように描く行為と写真の技法を融合させたもの、絵画にあっても写真・映像的な揺らぎや動きを備えたものが目を惹きます。さらに、こうした揺らいで浮遊するような表現は現実社会への不安や違和感をつよく映し出していることも特徴といえるでしょう。

若い作家たちがどのように時代の空気を受け止め、新しいイメージを創出しようとしているのか、「VOCA 展2010」はきわめて興味深い成果を見せています。

■VOCA 賞: 三宅 砂織 (岐阜県生まれ。大阪府高槻市在住)「 内緒話 」「 ベッド 」 ゼラチンシルバープリント 各45.0×165.0×5.0cm

■VOCA 奨励賞: 坂本 夏子 (熊本県生まれ。愛知県名古屋市在住)「 BATH,L 」「 Funicula(仮題)のための習作 b 」 油彩、カンバス 215.0×212.0×4.0cm、91.0×116.7×2.5cm
中谷 ミチコ (東京都生まれ。ドイツ在住)「 そこにあるイメージ I 」「 そこにあるイメージ II 」石膏、ポリエステル合成樹脂、樹脂用顔料 122.8×59.3×8.0cm、122.5×56.5×8.0cm、84.5×69.0×9.0cm

■佳作賞: 清川 あさみ (兵庫県生まれ。東京都渋谷区在住)「 HAZY DREAM 」 写真、刺繍糸 150.0×112.5×3.0cm、150.0×112.5×3.0cm

■佳作賞/大原美術館賞: 齋藤 芽生 (東京都生まれ。東京都八王子市在住)「 密愛村 〜 Immoralville 」 紙、アクリル 82.0×82.0×4.0cm を9点

全文提供:「VOCA 展2010」広報事務局

最終更新 2010年 3月 14日
 

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