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山本一樹:風の記憶
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2009年 11月 19日

≪Prodigal Wind Ascends≫鉄|360×360×20mm|画像提供:ギャラリー58 copy right(c) Kazuki YAMAMOTO

山本一樹は1957年東京都生まれ。1987年東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程満期退学。現在静岡を拠点に、関東を中心に発表をおこなっています。 山本は金属を主な素材とし、真鍮や銀などの金属素材を組み合わせ、鋳金でも彫刻でもなく、あくまでも“鍛金”(金属を叩いて加工する技法)にこだわりをもって制作しています。 「風」に魅力を感じ、以前は実際に風で動く作品を作っていましたが、徐々に「風を感じる作品」へと変化してきています。今回は「風の記憶」をテーマに、“俯瞰された心象風景”の立体作品5点と6点組の壁面掛け作品を4組展示いたします。作品には人も動物も登場しません。しかし確かな人の“気配”を感じます。 山本はこれまでにも心象風景をテーマにした作品を発表しています。子供の時に見た風景や、旅先で出会った風景、高速道路を運転しているときにふと視界の端を通り過ぎた風景など、日常の些細な瞬間や風景が原点となり、その風景の“何か”が感性を刺激し、断片的に記憶され、熟成されてゆきます。 「作品を制作するということは蓄積された感性の断片を確認している感がある。感性の原野を少しずつ形にしていくのが、私に課せられた作業である。出現する風景の断片は、その多くは俯瞰された風景であることが多い。」と語っています。 作家コメント
鉄を素材として、自らの心象風景をテーマに制作しています。
たとえば、子供の時に登ったクヌギの木の上から見た夕陽や、北海道の何も無い原野に何処までも続いている道を走っている記憶。そんな様々な記憶の断片が、ある時は重なり合い、ある時は無秩序に存在している。
それを一つ一つ再確認するように拾い出し、作品としてかたちにしています。 プロフィール
1957年 東京都生まれ
1984年 東京藝術大学大学院美術研究科 修士課程鍛金専攻 修了
1987年 東京藝術大学大学院美術研究科 博士後期課程 満期退学 個展
1987年 ギャラリー射手座(京都)  ギャラリー山口(東京)
1990年 ギャラリー山口(東京)
1994年 ゆう画廊(東京)
1997年 ギャラリー山口(東京)
2004年 K・PLANET gallery(東京)
2007年 ギャラリー58(東京) ※全文提供: ギャラリー58

最終更新 2009年 11月 30日
 

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