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内海信彦展 New Innerscape Series 2021, Autopoietic Multiiverse
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2021年 10月 20日

2020年個展、展示風景

内海信彦が既視感の光景を原型にして1985年から36年間にわたり制作してきた「Innerscape Series」。顔料、墨、金属粉などを紙の表面で流動させつつ定着させる内海独自の技法は、自らの心身と物質との相互作用を引き起こし、普遍的な形態形成の原理を作動させるべく、長年にわたり練り上げられてきたものです。
「あらゆる部分には全体が遍在し、自己組織化された形態形成のシステムが作用して、138億年前の宇宙創成から生命誕生の時空が顕現してくる。そのとき、宇宙とはただ一つの<ユニバース>ではなく、10の500乗ほどの天文学的な数の宇宙、すなわち<マルチバース>であることが、作品の裡に視えてくる」と、内海は語ります。
現代の科学によって確認できているのは宇宙の組成のわずか4%でしかないという事実は、私たちに何を語りかけているでしょうか。近代以降の科学主義によって精神世界と物質世界が分断され、その影響を受け継いだ「現代美術」の限界もまた明らかであると考える内海は、私たちが失ってしまった初源の広大無辺な宇宙意識を取り戻すべく、絵画表現の冒険を続けています。

http://galleryk.la.coocan.jp/

全文提供:Gallery K


会期:2021年10月11日(月) 〜 2021年10月23日(土)
時間:11:30〜18:30 土曜日〜17:00 日曜休み
休日:日曜日
会場:Gallery K

最終更新 2021年 10月 11日
 

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