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松浦浩之:SUPER ACRYLIC SKIN –PHOTON– Imaginary Temperature
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2009年 10月 28日

画像提供:東京画廊+BTAP copy right(c) Hiroyuki MATSUURA

作家にとって中国本土での初の個展となる本展では、ライトボックスなどを使った新作を発表し、BTAPの広い展示スペースを利用した大規模なインスタレーションを展開いたします。 松浦浩之は1964年東京生まれ。1984年から有限会社タクスフォークスに勤務し、グラフィックデザイナーとしてパッケージ、装丁、ロゴデザインなどの業務に携わります。1999年より、「キャラクターイラストレーション」をテーマに、ポスター・パッケージ・スケートボードを組み合わせた作品を発表。2005年に東京画廊で開催された個展『Super Acrylic Skin』でアーティストへと転身し、以降、絵画、立体、マルチプルなど作品の形式を広げながら、国内外で作家活動を行っています。近年では2009年に台湾の誠品画廊で個展を開催するなど、年々国際的な注目を集めているアーティストです。 松浦の作品は、多彩なキャラクターが次々と登場し、画面一杯にクローズアップした大胆な構図で捉えらます。それぞれのキャラクターには、性別、表情、性格が与えられていますが、彼らはマンガのように一つの物語世界に縛られることなく、自立性を持った存在となって、画面越しの私たちに語りかけてくるのです。 現代社会では、キャラクターが当たり前のように流通し、人々はそれらを日常的に消費しています。このような環境下で育ち、またキャラクターを創り出すことを仕事としてきた松浦にとって、彼・彼女たちは、架空世界に存在しながらも、極めて身近な存在であったと言います。アクリルの肌「Super Acrylic Skin」を持つ松浦作品のキャラクターたちは、外(他者)からは見ることのできない内面を有して画面内に存在し、擬人化されたイメージという域を超えて、私たちと対等な存在となって現前するのです。 本展『Super Acrylic Skin – Photon– Imaginary Temperature』では、キャンバスからLEDライトボックスへと支持体を代えて作品を制作します。松浦の創り出すキャラクターが巨大な光源となって空間に立ち現われるのです。架空のものであり存在しない彼らの体温は、光子(photon)という粒子となって散らばり、私たちの感覚へと届けられます。光子で満たされた展示空間は、彼らの架空の体温を帯びて異次元の鼓動を始めるのです。 ※全文提供: 東京画廊+BTAP

最終更新 2009年 11月 08日
 

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