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柿沼瑞輝:一点の一瞬
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2020年 3月 11日

《触覚》 2019 油彩、アクリルラッカースプレー、キャンバス 1940×3880mm

この度、Yoshimi Artsは、柿沼瑞輝の個展「一点の一瞬」を開催致します。
日本人の創造物は今なお古代的なもの、もしくは無意識的なものに依拠しています。人為と自然を曖昧にする古代日本人の態度は、今日に到るまで日本文化の感受性の構造を深く規定しているのかもしれません。

感情を前面に出し、叫びにも似た筆勢により画面を構成する柿沼瑞輝の絵画は、物として何かを示唆するモティーフを一切描かないので、視覚により理解する手立ては色彩と筆勢、絵具の物質感だけです。時間を掛けて良く見ていると、完成の一歩手前で止めたかのように余白を残し、縦横のグリッドがあり、ムーブするように踊る筆勢があり、それら全てに必然性と何らかのメッセージ性を帯びているように感じます。ロジカルに美術史を積み重ねてきた西洋の美術には無い、常に自然から試論を得、詩魂とも言える筆勢表現によって制作がなされているかのようです。

2016年の個展「横溢」後、マスキングテープやラッカーなどを使用し、筆では無い線を画面に導入して画面をデザイン的に構成することへ変化してきました。本展では、その変化の延長線上にあり、一つの達成を見て取れる超大作を含む新作を発表します。

http://www.yoshimiarts.com/exhibition/20200404_Mizuki_Kakinuma-One.html

全文提供:Yoshimi Arts


会期:2020年4月4日(土) 〜 2020年4月26日(日)
時間:11:00-19:00 (日 -17:00)
休日:月・火
会場:Yoshimi Arts

最終更新 2020年 4月 04日
 

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