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中島俊市郎 展
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2009年 10月 23日

画像提供:studio J

近年、中島の作品の傾向として、化学繊維のヒモや布、ビニール、プラスチックなどのチープな素材を使ったネックレスやブローチ、またピアスと言ったアクセサリーなどがあります。それらはもちろん身に着けることのできる装飾品でもありますが、それ自体がオブジェとしても自立し、展示空間の構成要素となっています。 今回は床まで届く長さのネックレス約160点を天井から吊るし、ピアスやブローチなど約10点を壁面に展示します。色は蛍光色と透明な集光素材です。

コンセプト
七夕飾りや、神社などのシデ、お正月の餅花や正月飾り。これらはたいがい紙や藁等の身近な素材で出来ていて、そのうちくたびれてしまったり、腐ってしまいます。正月飾りは最後に「どんどやき」で燃やしてしまいます。そういうもので生活を「飾る」私達の文化は美しいと思います。
これらは「使い捨ての飾り」ですが、この使い捨てがサスティナブルで豊かな文化を育んでいるように思えます。また、永久素材や付加価値の高い素材ではないもので「飾る」という行為は、かえってゴージャスでラグジュアリだと思います。
そういう価値観に習うことで、装身具の本来の価値を引き出せたらと思っています。
-中島俊市郎

中島俊市郎 工芸作家(織物/ジュエリー)
金沢美術工芸大学常勤講師(テキスタイル/染織工芸)1972年岐阜県宮村に生まれる。東京藝術大学大学院美術研究科工芸専攻修了。96年より工芸家として活動し、タペストリー制作をはじめ、織の技法を中心とした繊維素材による造形作品を手がける。近年は工芸の用と美の再考を立脚点にジュエリー作品を制作し、New Museumをはじめ、国内外のミュージアムショップで作品が扱われている。
2005伊丹国際クラフト展-伊丹賞- 2006高岡クラフトコンペティション-優秀賞-
2008日本クラフト展-招待審査員(デビット・マクファーデン:NYアート&デザイン美術館主席学芸員)賞 ※全文提供: studio J

最終更新 2009年 10月 31日
 

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