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細谷俊一郎展 反ユークリッド主義VIII
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2019年 1月 29日

出品作品より(ドローイング、紙にペン)

我々人間は既に死神の三つ子である「時間」と「物質」と「唯物科学至上主義」の世界に、自らの滅亡に向かって走り出してしまった。その我々人間に救いはあるのだろうか。我々人間の遥か頭上の天上で英知(美)の泉から溢れる神聖にして壮麗な生命の詩のみが我々の救いである... 細谷俊一郎は今回の個展にあたってこのように表明しています。
彼が自らの創作活動の原理として掲げているのが「反ユークリッド主義」です。彼のドローイングには直線、曲線、そして無数の点が存在しますが、それらは私たちの慣れ親しんだ空間や形態の把握、遠近の感覚などを示すものではありません。矩形の画面の中に変転しつつ繰り返されるその謎めいた現れは、人間の知覚を超えて無限に折り重なる多次元の宇宙が、紙の表面という二次元の世界を通過する一瞬の痕跡でしょうか。いわば観測し得ないものの観測を繰り返す行為、いかなる答えも生み出さないかに見えるその純粋な行為こそが、人間にとって至上の価値である「美」への道筋であると彼は信じているのです。

http://galleryk.la.coocan.jp/

全文提供:Gallery K


会期:2019年2月4日(月) 〜 2019年2月9日(土)
時間:11:30~19:00 土曜日~17:00
休日:日曜日
会場:Gallery K

最終更新 2019年 2月 04日
 

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