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Kanzan Curatorial Exchange 「Emotional Photography」 vol.1 「鋭漂」 天野裕氏
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2018年 8月 09日

鋭漂

観覧料 1,000円(1冊)
*各来場者に静かに作品に向き合っていただくため、入場制限を行う場合もあります。ご了承いただけますようお願いします。
*作家の在廊日については、ギャラリーのSNSや作家(@mariachocolat)のtwitterでご確認いただけます。

このたびKanzan Galleryでは、各キュレーターが設定したテーマで展覧会を展開するKanzan Curatorial Exchangeの一貫である「Emotional Photography」の第1弾として、天野裕氏「鋭漂(えいひょう)」展を開催します。

「天野裕氏さんは、この10年ほど『鋭漂』という形態での作品発表を全国各地で行ってきました。Twitterで日時と場所を指定し、その場に来た方が料金を支払い、天野さんの自製の写真集を観覧するというものです。渋谷センター街のマック、新宿の喫茶店、大阪のバー、茨城の美容院、道端や公園、車の中など様々な場所で、これまでに3000人以上の方が『鋭漂』を体験してきました。

私は、この『鋭漂』を通じて、天野さんの写真集のページを捲りながら、泣き崩れる女性、目を閉じて何かに耐えているような表情を浮かべる男性など、感情を露わにする多くの人たちを目の当たりにしてきました。何が彼らをそうさせるのか、作品を分析していくことはある程度は可能です。一方で、いくら言葉で説明しても、どうしようもなく心をかき乱され、鷲掴みにされる感情・情動は、瞬時に、また無意識にわき上がるものであり、私はここに写真の不思議や根源的な力を感じずにはいられません。

言うまでもなく、この約15年間で写真を取り巻く環境は、大きく変化してきました。デジタル化やSNSの発達によって、日々、億を超える膨大な量の写真が生まれ、見られています。また、日本の写真が国外を舞台とする機会も珍しくなくなり、欧米的な理論的・構築的な作品も増え続けています。「写真についての写真」についての議論も活発になってきたことも近年の特徴だと感じています。こうして観覧する場や形態、撮影者と受け手の関係、写真のあり方が多様化し続けるさなか、「感情」「情動」をキーワードに、写真を撮る・見るという行為をいま一度考えてみようと、今回のシリーズ「Emotional Photography」を企画しました。
(当展キュレーター 菊田樹子)

「Emotional Photography」
「感情」「情動」をキーワードに、写真を撮る・見るという行為を考察する展覧会シリーズ。
キュレーター:菊田樹子

天野裕氏 (あまの ゆうじ)
福岡県大牟田市生まれ。「塩竈フォトフェスティバル2009写真賞大賞受賞。SNSなどを通して、指定の時間と場所に集まった希望者が写真集を鑑賞する「鋭漂」を10年間継続している。これまでに、「Rirutuji」「初恋」「Lust nights」などの写真集を発行。

http://kanzan-g.jp/yuji_amano.html

全文提供:kanzan gallery 小田島


会期:2018年8月1日(水) 〜 2018年8月30日(木)
時間:12:00-19:30/日曜17:00まで
休日:月曜定休 *夏季休業 8月13日(月)- 8月16日(木)
kanzan gallery(〒101-0031 東京都千代田区東神田1-3-4 KTビル2F)

最終更新 2018年 8月 19日
 

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