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ポップステップ ポロックにアタック!! 藤松博展
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2017年 6月 11日

《旅》部分 1986

この度、ギャラリー川船と加島美術の共催で「藤松博展」を開催する運びとなりました。藤松博は、1922年に長野県で生まれ、戦後の日本美術転換期に活躍した画家の1人です。その作風は様々ですが、画面には一貫して冷静かつ実直な彼の性分が伺えます。戦後、藤松を含む日本の芸術家達は、それまでの混沌とした情勢から解き放たれ、新しい表現を渇望し、欧米の美術動向に目を向けました。1949年から始まった「読売アンデパンダン展」も、大きな出来事でした。新しい表現活動の場となったのです。出品を続けた1950年代、彼は様々な作風を試みています。それらは、美術評論家の瀧口修造ら多くの評論家の目に留まり、早くから高い評価を得ることになります。その後、さらなる個性の発展を求めニューヨークに旅立ち、帰国後、その作風は進化していきます。物質や現象の本質と向き合うことで、無駄な要素を一つ一つそぎ落とし簡素化された画面構成が生まれました。突然の死までに、進化の完成形を成しえたかを知ることは出来ません。ただ、彼がその画業を持って日本現代美術の新概論を述べようとしていたことだけ窺い知れます。その画業の一部を皆様にご覧いただくことで、戦後芸術の新たな挑戦を感じ取っていただけましたら幸いにございます。

展示総数:約60点

◆藤松 博 FUJIMATSUHiroshi (1922-1996)
長野県生まれ。1945年東京高等師範学校卒業後、49年から9回にわたり無審査自由出品形式の「読売アンデパンダン」展に出品。近代日本を代表する美術評論家の瀧口修造をはじめ、多くの評論家から高く評価された。53年タケミヤ画廊(東京・神田駿河台下)で初の個展を開催。57年「前衛美術の15人展」(国立近代美術館)に出品、58年に渡米し、2年半ニューヨークに滞在。帰国後は人体の形象をとりいれた連作を発表した。96年、74歳で死去 。 2013年「光と影の旅人 藤松博展 - 戦後美術の一断面 -」(松本市美術館) を開催 。

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ポップステップ ポロックにアタック!!
藤松博展
2017年6月24日(土)~7月8日(土)会期中無休
時間:10:00〜18:00
会場:同時開催 1階2階加島美術・B1階ギャラリー川船
観覧無料

http://www.kashima-arts.co.jp/

http://www.kashima-arts.co.jp/index.html

全文提供:加島美術


会期:2017年6月24日(土) 〜 2017年7月8日(土)
時間:10:00-18:00
休日:会期中無休
会場:加島美術

最終更新 2017年 6月 24日
 

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