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池崎拓也:瞼の裏側とその空虚マップ
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 9月 29日

画像提供:新宿眼科画廊

池崎拓也の作品は、廃品や安価な素材(リサイクルショップや100円ショップで買い求めた材料)を組み合わせる事により「火」「雲」「水」「雷」などが生み出す。各モチーフにより構成されたインスタレーションには、見えない「モノリス」が存在し、人類が介在不可能な領域が描き出されている。その中に生命を持つものは殆ど登場しないが、時として気配や痕跡などが残されている。 また、作品の端々からは『時間』という観念や『塗り替えられてゆく記憶』などへの興味や疑問などがうかがわれ、彼の脳裏に見ている風景を写しだそうとしていることが伺えます。現在は北京中央美術学院に留学中。

〔展示コンセプト〕
空間と点在するイメージと瞼の裏(暗闇の中の色彩)
共鳴する事象。
ある散らかった部屋の中では、そこにありとあらゆる形の物があり、その部屋は、定型性に縛られる事なくそこに人間がいる限り、永続的に変化する。
変化の中で、散らかった単独性のある物達は、なにかと交わってそこに山を出現させることもあるし、一つの流れを形成するが如く、ある場所へ視線を向かわせたりもする。なんとも言えない様相になりモンスターのようにもなる。
部屋の照明に照らされ、瞼の裏に焼き付くのは、それが人間の存在を無視して暴れだす恐怖とどこかに向かって行き、瞼の裏から消えていってしまう光の残像。

〔プロフィール〕
1981年 鹿児島県徳之島生まれ
2005年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業
2009年 中国北京中央美術学院造形部実験芸術科にて研修中。
現在、北京、東京在住 〔個展〕
2006 「The Sunlight blinded me」(中崎透遊戯室)
2007 「I blinked then」(Loop Hole )、「What a place I`ve come to」 (新宿眼科画廊)

全文提供: 新宿眼科画廊

最終更新 2009年 10月 10日
 

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