「温度の標本」各18×14㎝ 岩絵の具,水干絵具、金属箔、金属泥、墨、和紙 2016
人は自分という存在を自分一人で定義することはできない。何かと交わることで、初めてそこに一つの顔が現れる。時、場所、状況の変化で発する言葉や振る舞いが変わるように、人は一面的ではなく時には矛盾さえ孕む多様な面を持つ。 人型の版木に岩絵具をのせ、画面に押し付けることで現れるその姿は、絵具の粒子の粗細や支持体の凹凸によって様々な表情を見せる。それはまるで、投げかけた言葉によって変わる返答や、環境や立場によって決定づけられる振る舞いのようである。 自己は絶えず変化する体温のように不確かだが、その熱こそが存在の確かな証となる。 一人の人が持つ、一つではない温度。そんな温度の標本。 -宮ヶ丁渡-
全文提供:NANATASU GALLERY
会期:2016年11月5日(土) 〜 2016年11月20日(日) 時間:12:00~19:00 休日:月曜日 会場:NANATASU GALLERY
更新:2015年10月18日
所在地:106-0031 東京都港区西麻布2-12-4 小倉ビル3FOPEN:12:00~19:00但し、営業時間・休廊日に関しては展覧会の内容により変わりますので、お問い合わせください。Tel/Fax:03-6419-7229 URL: http://www.nanatasu.jp