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第9回展覧会企画公募
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2016年 1月 24日

若手アーティストたちの展覧会企画を展示します!

展覧会企画者を志す若手への支援・育成を目的としたプログラムの一環として、公募により選出した企画を紹介する展覧会。第9回目となる今回は、過去最多66組の応募の中から選ばれた3企画(門馬美喜「Route / 59ヶ月」、エ☆ミリー吉元「バロン吉元の脈脈脈」、高川和也「ASK THE SELF」)を紹介します。会期初日には、オープニング・トークとして企画者によるトークと審査員による講評を開催します。また、会期中には企画ごとにイベントを開催する予定です。

オープニングトーク:2016年2月27日(土) 15:00-17:00
ゲスト:遠藤水城(インディペンデント・キュレーター、HAPSエグゼクティブ・ディレクター)、高嶺 格(現代美術家、秋田公立美術大学准教授、國立台北藝術大学客員教授)、高山 明(演出家、Port B主宰)

門馬美喜「Route / 59ヶ月」
福島第一原発から南へ約45キロに位置する福島県相馬市に、実家とアトリエを持つ門馬。津波と原発事故により鉄道は寸断され、そこから他の場所へ向かうには、それ以外のルートを探すしかありませんでした。門馬は、2015年に相馬市-東京間を、さまざまな手段で移動する中で目にした風景を絵画へと変換していきました。本展では、門馬が見た風景を描いたシリーズに加え、震災の混乱の最中に生まれ、もうすぐ5歳になる子供にカメラを装着し、子供ならではの視線が捉えた風景を、絵画に表現したシリーズが埋め尽くします。鑑賞者はその小さなキャンバス一枚一枚から、未だに残る震災遺構と、今もそこで生き続ける人々の風景を感じ取ることでしょう。すべての絵画に目を通した後に、改めて鑑賞者に絵画の解釈を問いかけます。

エ☆ミリー吉元「バロン吉元の脈脈脈」
物事の二面性やその対極にあるものを作品やインスタレーションとしてユーモラスに発表してきたエ☆ミリー吉元。本展では、戦後の漫画文化の発展を担った漫画家であり、画家としても活動する実の父“バロン吉元”に焦点をあてます。1959年から“バロン吉元”として発表をしてきた漫画作品と、雅号“龍まんじ”として30年間制作を続けている絵画作品を、娘であるエ☆ミリー吉元が同時に展示する初の試みです。

【企画イベント】
■トーク・イベント「バロンの解剖学会」
バロン吉元の、漫画界からアート界にまで広がるワークスの数々について、また自身のパーソナリティーに至るまでを、ゲストによる独自の目線から分析し、トークを行います。完了形ではなく、今を生きている、また現在進行形で更新され続けているバロン吉元の類い稀なる創作性を共有しませんか。
3月3日(木)19:00-20:30 荒俣 宏(作家/博物学者)×バロン吉元 (聞き手)エ☆ミリー吉元
3月5日(土)19:30-20:30都築響一(編集者/写真家)×バロン吉元 (聞き手)エ☆ミリー吉元
3月13日(日)16:00-17:30 山下裕二(美術評論家/明治学院大学教授)×バロン吉元 (聞き手)エ☆ミリー吉元
3月20日(日)19:30-20:30 山田参助(漫画家)×バロン吉元 (聞き手)エ☆ミリー吉元

■バロン吉元による公開制作
バロン吉元のアトリエを再現した空間で本人による公開制作を行います!
在廊日時:3月5日(土)、20日(日)15:00-18:30 (予約不要)

高川和也「ASK THE SELF」
ある特定のイデオロギーに対して同一を求める心性は、その不可能性とともに多く議論されてきました。人間は、物事を判断し、選択する時、自分の中にある“複数の他者”に対し、常にその行為を委ねていると高川は考え、そんな自分自身の中にある複数の“他者”という存在を確かめようとしてきました。“自身に問う”や“自身を呼び起こす”という意味をもつ本展「ASK THE SELF」では、懸命に生を確かめ留めようとする人間の弱さをさらけ出し、自分自身でもあるその“他者”と向き合うことで、自律へと向かう高川自身や人々の様子を、映像とドローイングで構成されたインスタレーションとして発表します。

【企画イベント】
《ダイアローグ #1, 2》
高川和也が最近気になっていること、疑問に思っていることなどについて対話を行います。
3月13日(日)18:00-19:30 大澤真幸(社会学者)×高川和也
社会学者である大澤氏を迎え、高川和也の展示作品や制作に対する姿勢などを検証します。
3月26日(土)17:30-19:00 高川和也×高川和也
企画者であり出展作家である高川和也が聞き手となり話し手となってトークを行います。

■トーク・イベント予約方法■
トーク・イベントに参加ご希望の方は以下情報を記載の上、件名を「イベント参加希望」としてE-mail: easp2015@tokyo-ws.org またはFAX: 03-5689-7501に送信してください。
・希望するイベント
・お名前
・人数
・電話番号
・返信先メールアドレスまたはFAX番号

http://www.tokyo-ws.org/archive/2015/11/H0227.shtml

全文提供:公益財団法人東京都歴史文化財団 トーキョーワンダーサイト


会期:2016年2月27日(土) 〜 2016年3月27日(日)
時間:11:00~19:00 (最終入場は30分前まで)
休日:月曜日(祝日の場合は翌平日)
会場:トーキョーワンダーサイト本郷

最終更新 2016年 2月 27日
 

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