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井原信次「RENDEZVOUS」
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2015年 11月 29日

© Shinji Ihara

この度、matchbacoでは12月5日(土)より27日(日)まで井原信次による個展「RENDEZVOUS」を開催することとなりました。

井原信次は、生活に直結した出会いから生まれる関係性の中から、社会的な生き物としての自己や愛する人、友人など身近な存在を描きます。

仄暗い部屋に差し込む冷蔵庫の光を覗き込む裸の男、床に寝転がった腹の出た裸の男、こちらを見ている猫を抱きかかえた男、裸のまま煙草をふかしながらストーブの前で暖をとる男。

その多くは「男性像」であるが、女性像に対するジェンダー比較的な理想の男性や、逞しい肉体美の男性ではなく、荒れ果てた孤独という人生の中で他者と関わろうとする信じる意志の光を放つ生身の姿を描いています。

底に悲哀を湛えた光と影を人間の存在を通して、微細な宝石を一粒一粒置いていくように緻密な筆使いで描いています。

作家は「孤独が人を狂わせる」と言います。

自己との対話を通し、孤独な視線の見る世界の豊かさや、またそれ故の孤独を画布の上に肉体そのものが持つ深い人間性や存在の光として作品に吹き込んでいます。

「様々な出会いの中で作品が生まれてくる」という作家の思いが込められた本展「RENDEZVOUS」では、前期に自画像や身近な存在を描いた《LIFE》シリーズの新作を、そして後期には越境的な制作で国内外に知られる画家 諏訪敦をモデルに描いた新シリーズ《S》を発表します。

また展示開催に併せて、展示会カタログ「Shinji Ihara: RENDEZVOUS」100部限定を刊行します。

井原信次

1987年福岡県生まれ。
2010年広島市立大学 芸術学部美術学科油絵専攻 卒業。2012年東京芸術大学 大学院美術研究科絵画専攻 油画技法・材料研究室 修了。
主な個展に2013年 井原信次展「誰も見ていないから」(ギャラリーアートもりもと/東京)。
主なグループ展に、2015年「光の肖像」展(JMSアステールプラザ/広島)、「♡Animals」(四季彩舎/東京)、「Out of sight」(ギャラリーアートもりもと/東京)、2014年「第9回 前田寛治大賞展」(日本橋高島屋/東京・倉吉博物館/鳥取)、「京都アートフェア2014」(京都市勧業館/京都)、2013年「 IMAGO MUNDI 」 ベネトンコレクション企画展(Fondazione Querini Stampalia/ベネツィア)、2012年「 Next Art展 」(朝日新聞東京本社本館・松屋銀座/東京)、2011年「 広島市立大学洋画選抜展 」(八千代の丘美術館/広島)、2010~2012年「Insel」(ギャラリーアートもりもと/東京)、2010年第13回広島市立大学卒業・修了制作展「 野田賞 」受賞 作品大学収蔵 (広島市現代美術館/広島)などがある。
広島市立大学芸術資料館、ルチアーノ・ベネトンコレクションに作品収蔵。

http://matchbaco.net

全文提供:matchbaco


会期:2015年12月5日(土) 〜 2015年12月27日(日)
時間:14:00-22:00
休日:月曜・火曜
会場:matchbaco

最終更新 2015年 12月 05日
 

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