| EN |

疾走する美術家・田部光子の世界展 part3
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2014年 5月 20日

 

田部光子さんは、九州の美術家たちが1957年「反芸術」「反東京」を旗印に前衛美術運動を行うために結集した「九州派」の旗揚げに参画して以来、約55年間、現代美術の第一線で活躍してきた。
この20年は、九州各地と東京、ニューヨーク、ワシントンDC、パリでの個展活動をつづけ2013年10月~12月には、地元,福岡市立美術館において館蔵の田部作品に加え作家蔵の50年代の作品から近作までの展示が行われた。
2005年、栃木県立美術館で開催された「前衛の女性1950-1975」展では、具体美術の田中敦子、山崎つる子、九州派の田部光子たちの作品は、そのパワフルな表現とともに、 創作活動を続けてきた
継続する力に対して、戦後の多くの男性前衛作家たちの活動をしのぐと評された。大阪では、前回の 個展が好評だったのに引き続き3回目の開催となります

本展では・・・・ 
コラージュによる表現を中心に展示します。
田部光子は50年代後半から制作してきた 毒にまみれた魚群を描いた(魚族の怒り)や 男性中心主義への告発としての(人工胎盤)、当時の世界を取り巻く政治、社会情勢を労働組合運動が掲げるプラカードに託してユーモアこめて表現した(プラカード)連作などには既製の品々を貼付けるコラージュ技法を用いている。
昨年末、福岡市立美術館では、所蔵されている田部のコラージュ作品16点と共に50年代から現在までの作品が展示された。今展は筆で描く重さを避け、写真やデジタルの軽みを利用し、その上にコラージュをした大作も展示する。 田部光子は、 時代の変転と格闘する美術を絶えず目指し、観念だけの現代美術とは無縁であろうとする実験的精神をコラージュ技法で意外性とユーモアを込めて鋭く世界を見つめている。

約20点展示
ワークショップを会場で行う。5月24日 土曜日 14:00から
「田部光子と共にコラージュで新しい造形作品を創ってみよう」  20世紀美術とコラージュ
1921年前後、過度な抽象化が招いた描写対象の現実感喪失という危機を脱する 
ため日常的物質を画中に直接挿入した事からはじまる。キュビズム時代のピカソ、ブラック等が最初と言われる。その後ラウル・ハウスマン マックス・エルンスト、1940年代は多くの作家がコラージュを実践してきたが、ジャン・デュビュッフェはコラージュを活用して構図のダイナミズムを強調した。


全文提供:ワイアートギャラリー
会期:2014年5月23日(金)~2014年6月1日(日)
時間:11:00 - 19:00(最終日17:00まで)
休日:月
会場:ワイアートギャラリー
最終更新 2014年 5月 23日
 

関連情報


| EN |