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立花博司:Emerge
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2014年 5月 16日

 

[作家コメント]
今回の展覧会のために20年ぶりに日本に長期滞在し制作された作品は、作家とし て自身のアイデンティティを改めて再考察する機会とし、意識の中の無意識を拾い上げ ることにより、表層には現れてこない記憶や視覚を浮かび上がらせて時間性や場所性 の影響、それにともなうアイデンティティといった目に見えなかったものを改めて表層化 させる試みであります。
何かのために描かれたわけではない形。作品は、その無意識、意識からできてきた 形や色のレイヤーで重ねたイメージが構築されています。制作過程の副産物である使 われたパレットや絵の具を拭き取ったペーパータオル等でさえ取っておかれ、トレース され作品自体のソース素材になっています。意識的と無意識の両方を利用して、彼の 絵画は、意識の中に埋もれる無意識の視覚を表層化しようしています。その半透明の 層で重ねられた絵は、魅惑的な表面密度を呈しています。今回の作品はすべて日本滞 在中に制作された新作となります。

[作家プロフィール]
1970 年兵庫県生まれ。現在はアメリカを拠点に活動。1998 年School of Visual Arts(NY)卒業。
2001 年Bard College, Annandale-on-Hudson(NY)修了。絵の具等の素材による偶発性から生まれる抽象表現に着目し平面作品を制作。「自分の内面から生まれてくるもの」と「それ以外から生まれ存在するもの」という局面の共存を、キャンバス上にレイヤーを重ねる手法を用いている。2012 年、NY Arts Magazine の「2012 年注目のアーティスト30 人」に選出。主な展覧会に「About Space」Art Bridge Drawing Room(NY 2013「) アブストラと12人の芸術家」大同倉庫(京都 2012)「Iluminazioni」Court Square, (NY2011)「 Seek and Hide」Heskin Contemporary(NY 2009) など

[オープニングレセプション]初日 18ー20時


全文提供:スプラウト・キュレーション
会期:2014年5月10日(土)~2014年6月14日(土)
時間:12:00ー19:00
休日:日・月曜、祝日
会場:スプラウト・キュレーション
最終更新 2014年 5月 10日
 

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