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小川敦生:enter
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2014年 5月 09日

 

この度、20202 ではドローイング作家、小川敦生の個展を開催致します。
小川敦生のドローイングは、拡散集約の様相を見せつつ、全て一本の線に帰結します。 電話中に無意識に刻まれた落書きに端を発するその線は、紙とペンにとどまらず、石鹸や鏡にエングレーヴィンング、黒板にチョーク など様々な支持体に拡張してきました。鍛えられた筆致は、より静謐に、蠢く生命観を宿し成長を重ねています。 時に複雑に絡み、活き活きと伸びる線。描画でいてどこか言葉を記す文字の様でもあります。観る者はその線の一端に目をとめると、 無意識にその刻まれた線を追い、小川の手と支持体の間に交わされる終わりの無い密やかな会話に耳を澄ませます。 20202 の移転を機会とした今回は、移転前、移転後2 つの会場で、2期にわけて展示致します。 独特の個性を放つ空間から、より作品と対峙を深める空間へ緩やかにシフトする20202。 代々木公園会場をexit そして移転後の代々木上原会場をenter とし、2 つの全く異なる空間を貫きつつ、構成される小川の展示を是非 ご高覧下さい。

伊藤 麻衣子
入場料 : 300 円
企画 : 伊藤 麻衣子 ( インディペンデントオーガナイザー )

[作家コメント]
世界の有り様が、僕の外形を象り、感覚の志向するところを示す。
また、僕の視線の先で、世界の事象が生起し、記憶される。
延ばした手の先に生じる世界は、僕の中にのみ散る認識の火花。
閉じ籠ることで解き放たれ、放つことで閉じ込められる。
つまるところ‘ある’とは、真逆のベクトルを繋ぐ扉。
ゼロ。
ここから始まる。

小川 敦生

[作家プロフィール]
1999 「ONE DAY ONE SHOW」FREE SPACE 3 ( 東京)
2001 「POOL」OFF SITE ( 東京) ※個展
2003 「Rendezvous」OFF SITE ( 東京) ※個展
2005 「An と作家展」appel ( 東京)
「A ランチ」AXIS GALLERY ANNEX ( 東京)
「VOCA 2005」上野の森美術館 ( 東京)
「pond」gallery 5 ( 東京)
「MY MOLESKINE EXHIBITION」NADIFF ( 東京)
「WRITING line & LIGHTING line」川崎市市民ミュージアム ( 神奈川)
2007 「帯留展」spiral market ( 東京)
「book」啓祐堂 ( 東京) ※個展
「documents」 Prospect Hair Design ( 東京) ※個展
2008 「fenomeno」WABI-SABI ( ミラノ) ※個展
2009 「ドローイングとその残像」× 山口絵美, CET08 ( 東京)
「白影」× 片岡雪子, 森岡書店 ( 東京)
「NOOKANOOKA × 10 artists exhibition」MARTINA ( 東京)
2010 「MOT アニュアル2010 装飾」東京都現代美術館 ( 東京)
「Miroir」TRAUMARIS ( 東京) ※個展
「frame」nolla café ( 神奈川) ※個展
2011 「転景」× 内田紫陽子, atelier kirigiris ( 神奈川)
「Living in Arts Project」岡山県真庭市勝山, 岡野屋旅館 ( 岡山)
2012 「美つくりの里・旅するアート」 ( 岡山)
「animation」ベイスギャラリー ( 東京) ※個展

装画 CD 行雲流水 - picnic(360°records)
藤枝守 - 今日は死ぬのにもってこいの日(fontec)
角田俊也 - Ridge of Undulation(Hapna)
HINTANOI - Wabi(MERZBAU)
atsuo ogawa - rotae(commune disc/zoopark)
書籍 野田正彰 - この社会の歪みについて( ユビキタ・スタジオ)
佐藤実とのバンドIL GRANDE SILENZIO での演奏活動、リリースも持つ。


全文提供:20202(ツーオーツーオーツー)
会期:2014年7月4日(金)~2014年8月9日(土)
時間:15:00〜19:00
休日:日・水
会場:20202(ツーオーツーオーツー)
最終更新 2014年 7月 04日
 

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