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瀧口修造 展
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2014年 4月 21日

Ⅱ-43
デカルコマニー、紙

この度、テヅカヤマギャラリーでは、5月13 日( 火)~6月14日(土)まで「瀧口修造展」を開催致します。 詩人、美術評論家、シュルレアリスム運動の紹介者として著名な瀧口修造は、戦前・戦後を通じ多くの若手芸術家の精神的支柱として、日本の前衛芸術をリードしてきました。ところが、1958年のヴェネチア・ビエンナーレでコミッショナーを務め、その後欧州各地を訪問してアンドレ・ブルトンやマルセル・デュシャンらと面会してきた頃からその活動に変化が現れ、帰国してからは自らもドローイング、水彩、バーント・ドローイング(焼け焦がした水彩)、ロトデッサン(モーターによる回転線描)、デカルコマニー(転写法)など、さまざまな手法による造形制作を開始しました。遺された素晴らしい作品は、小品が多いとはいえ、どれも驚くような美しさを持っており、まさに一人の造形作家として評価されるべき質・量を備えています。
昨年5月から12月にかけて巡回開催された「詩人と美術 瀧口修造のシュルレアリスム」展(市立小樽美術館・小樽文学館、萬鉄五郎記念美術館、天童市美術館、足利市立美術館)では、青年期の詩的実験から戦前・戦後の評論活動、さらに欧州旅行を経て自らの作品制作に至る、瀧口の生涯にわたる活動が紹介されていますが、今回テヅカヤマギャラリーでの瀧口修造展は、上記のような「造形作家」瀧口自身の制作に焦点を当て、ドローイング、水彩、ロトデッサン、デカルコマニーによる作品約35 点を展示し、その多彩な手法の概要を紹介致します。
なお、今展覧会期間中の6 月7 日(土)には、テヅカヤマギャラリーにおきまして、1998 年国立国際美術館での「瀧口修造とその周辺」展においても主導的な立場で企画された同美術館副館長の島敦彦氏、そして瀧口修造の研究、収集において永年ご尽力されておられる土渕信彦氏を迎え、トークイベントを開催いたします。
同日には瀧口修造が1962 年に母校富山高校で在校生に向けて行った講演「美というもの」の録音と関連画像を上映し土渕氏に解説していただくという、またとない素晴らしい機会を得ることが出来ましたので、こちらもお楽しみください。

[作家プロフィール]
瀧口 修造 Shuzo TAKIGUCHI( 1903~ 1979)
富山県生まれ。
詩人、美術評論家として知られる。シュルレアリスムの理念を体現し、戦前・戦後を通じ日本における前衛芸術運動の理論的・精神的支柱として、多くの芸術家の活動を鼓舞し続けた。内外の造形作家と詩画集を共作したほか、自らも多数の造形作品を残している。

- イベントのご案内 -
6月7日(土) 15:00 ~ 無料・要予約
* ご予約は E メール、お電話にてお承ります。

[ 瀧口修造の講演を聞く会]
1962 年に瀧口の母校富山高校で在校生に向けて行った講演「美というもの」の録音再生と関連画像の上映を行い瀧口修造の研究、収集において永年ご尽力されておられる土渕信彦氏を迎え、講演の解説をして頂きます。

[ トークショー] 16:00 より
国立国際美術館副館長兼学芸課長の島敦彦氏と土渕氏によるトークイベントを開催いたします。


全文提供:テヅカヤマギャラリー
会期:2014年5月13日(火)~2014年6月14日(土)
時間:11:00 - 19:00
休日:日・月
会場:テヅカヤマギャラリー
最終更新 2014年 5月 13日
 

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