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水口菜津子:ガリバントラベラー
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Published: April 10 2014
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KUNST ARZT では、水口菜津子の個展を開催します。
水口菜津子は、ガリ版刷り文化の継承者かつ、リレーショナル・アート(関係性の芸術)の実践者です。 本展では、ガリ版表現を陶やタブローなどと組み合わせた実験的でユーモラスな作品で溢れます。 また、水口菜津子を象徴する「みどりの停留所新聞」は、「たちどまりたい風景や事柄、地域、国籍、時代などをゆるやかにつなぐガリ版でつくったメディアとして不定期に発行(アーティストコメント)」しており、2005年から継続しています。本展では「Kunst Arzt周辺を散策しながら対話を通じてみつけた風景を記事」にした号外が発行されます。ご注目頂ければ幸いです。(KUNSTARZT 岡本光博)

2005年に初めて名前と器械を知ったガリ版は、様々な人々やことがらとの対話を促してくれました。その経験は、まるで旅先で目的地の途中で偶然気になる立ち寄った知らない町で出会った人々が道案内をしてくれているようでした。専門家のガイドや地図が豊富にあるわけでなく、その町に身近な人々が知っていることを様々に教えてもらって、あとは自由に動いているとなんとなくその町の印象が形作られてきます。私とガリ版の関係性もまさにそのようです。今回の個展では対話から導かれる刻々と変化する印象をもとに新しい表現を模索していきます。

[作家コメント]
私の表現はこの感じている世界への共感と親しみの表れであると考えています。
苦手な競争をせずにこの競争社会を生きてゆく方法としてオリジナリティの追求を主軸に日々生きています。
そして、常に変化する関係性を独自の視点で眺め、それぞれの作品の表現方法を模索しながら導いていきます。
継続性のあるもの、瞬間的なもの、参加できるもの、メッセージのあるもの、特に意味のないものなど現れかたは多様です。
贈られたり、自ら手に入れたり、足を運んで眺めたり、と作品の鑑賞方法は初めから異なるものもありますが、
鑑賞者にも自由な日常の行動の中で自ら選択することを望んでいます。
制作のそのほとんどの過程は見えないものですが、まるで農家や園芸家のような気持ちで日々育てているような感覚です。
まだ私自身も知らない未知の価値の創造にモチベーションの方向は定められています。
そして、目に見えて現れてきたとき、それらの静かな自由な言語のようなものを感じとりながら進めていきたいと考えています。

[作家プロフィール]
1981年 京都生まれ
2000年 京都市立銅駝美術工芸高等学校 図案科卒
2009年 京都市立芸術大学 美術学部美術研究科 ビジュアルデザイン専攻修了
2012年 Natsuko Art&Design Studio 設立

主な活動
2005年 大枝アートプロジェトに参加。新聞づくりがきっかけでガリ版と出会う。
2008年 ガリ版伝承館、隣接する岡本宿公民館にてガリ版合宿やみどりの停留所写真展の展示を行う。梅染塾展(川井家)染めによる袋帯出品
K2展vol.2に参加(-2014年vol.7まで継続して参加)(京都市美術館 別館)
2009年 大学作品展「 藍×緑 -はたらくものとそなわっているもののものがたり-」(大学院市長賞)
2011年「大枝・大原野-みどりの停留所をつなぐvol.1-」(かもがわ出版)(アートディレクション)富永屋シャッター再生のためのデザイン、制作、講演会
2012年「Hello,Kappan」活版印刷による便箋のデザインと読み物の発行


全文提供:KUNST ARZT
会期:2014年4月29日(火・祝)~2014年5月4日(日)
時間:12:00 - 19:00(土曜17:00まで)
休日:日
会場:KUNST ARZT
Last Updated on April 29 2014
 

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