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平 俊介:裏平成都市論
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2014年 1月 20日

曲折塔
2013
Acrylic on cotton cloth and panel
130.3 × 97.0cm
©Shunsuke Taira

GALLERY MoMo Projects では 2 月 8 日 ( 土 ) から 3 月 8 日 ( 土 ) まで平俊介による個展「裏平成都市論」を開催致します。 平俊介は 1988 年東京都生まれ、2012 年東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業、現在同大学院美術研究科油画専攻に在籍、2011 年以降 私たちのギャラリーでのグループ展に参加し、今展が初個展となります。 平は現実的な建造物や構造物に空想を加味するように描くことで、産業革命以降突き進んできた、現代文明の持つ矛盾や人々の持つ欲望を暴 き、近未来を象徴的に炙り出す作品を生み続けています。 緻密に描かれた建造物は、架空のものと承知しつつ、現実感を持って見る者に迫り、既視感とまだ見ぬ未来を混在させ、理想と欲望の往き着 く先に狂気を感じて、私たちを不安に陥れます。 しかし、いくつかの作品に描かれる窓の明かりや光に、ささやかな希望を見出すことはでき、私たちがどこを目指すべきか、描かれた世界 を反転させることで見えてくる世界もあり、絶望の淵にありながら一抹の救いを感じさせられます。 展示予定のアクリルによる 10 点前後の作品は、都市部、浅草寺、工業地帯など様々な建築を描いていますが、作家が感じる矛盾を強調しな がら加えることで、それぞれ異なる独特の世界を作り出しています。五美大展などのイベントと合わせて、ご高覧いただければさいわいです。

[作家コメント]
今日の都市風景は独特の気配を持っているように感じる。ガラスや照明で華やかに飾られたオフィスビルや巨大商業施設は、その表皮の奥に 虚しさを隠し持ち、機能のみを追求した工業地帯のコンビナートは狂気めいた気配を放っている。 人の作り出すものには、おそらく人の欲求や願望、あるいはその時の時代性が表れるのではないだろうか。 私は架空の建造物、構造物によって、建造物と人々の心理の関係性や、都市に対する違和感などを視覚化したいと考えている。

2013 年 平 俊介

[作家プロフィール]
1988 東京都生まれ
2012 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
2014  東京藝術大学大学院美術研究科油画専攻修了予定

[グループ展]
2011 「New-laid eggs vol.2」GALLERY MoMo Ryogoku(東京)
2012 「分岐展 vol.2」GALLERY MoMo Roppongi(東京)
「interaction vol.1」GALLERY MoMo Roppongi(東京)

オープニングレセプション:2013年2月8日(土) :18:00 - 20:00


全文提供:ギャラリーモモProjects
会期:2014年2月8日(土)~2014年3月8日(土)
時間:12:00ー19:00
休日:日・月曜、祝日
会場:ギャラリーモモProjects
最終更新 2014年 2月 08日
 

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