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ネオ・ダダ新作展 2013-2014
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2013年 12月 16日

ネオダダ第2回展案内状のためのポートレイト 1960年

このたびギャラリー58では 《ネオ・ダダ 新作展 2013-2014》 を開催いたします。 1960年、吉村益信を中心に結成された前衛芸術グループ、ネオ・ダダ(ネオ・ダダイズム・オルガナイザー)は、 一年にも満たない短命ながらも、従来の芸術概念を打ち壊すようなスキャンダラスで挑発的なパフォーマンスや 廃品を用いたオブジェ作品などで、美術界に大きな衝撃を与えました。

「創造は破壊であり、破壊は創造であった」という ネオ・ダダの作品は、ほとんど現存しないために、 記録写真や再制作というフィルターを通してしか見ることができません。 本展ではネオ・ダダのメンバー、赤瀬川原平(1937-)、篠原有司男(1932-)、田中信太郎(1940-)、吉野辰海(1940-)の、2013年から2014年にかけての最新作を展示いたします。 結成から半世紀以上を経た今なお、激しくあるいは静かに、流れ続けるネオ・ダダの精神をご覧下さい。

一尾の大きな魚を三枚におろした時の最初の太刀さばき、これがネオ・ダダがやったことだったのではないか。これをしなかったら次に行けないという感じだった。ネオ・ダダの後ハイレッド・センターをやって、やることがなくなってしまった。そもそも梱包作品と千円札でやることがなくなっていた。しかし、町を歩いていろんなものを面白がっているうちに、トマソンになっていた。そして、路上観察へつながった。未知のエネルギーや形態を見たいという気持ちはネオ・ダダの頃と同じだと思う。
赤瀬川原平 「ネオ・ダダ JAPAN 1958-1998 -磯崎新とホワイトハウスの面々-」展 図録より (1998年 大分アートプラザ)

いまの時点で振り返えると、ネオ・ダダはどの運動にもみられない、突出した才能が類型抜きで輩出しており、現在進行形で展開しており、他面同時に内部で静かに胎動し、地殻変動は続いている。組織は9ヶ月でも、運動はいまだに続いて、組織を短期にとりはずすことで、内部ははずみをつけて自在に散開した、つまり、ネオ・ダダは短期解体によって持続運動に生まれ変わったといえないか。
吉村益信 《断面のスナップ》 「流動する美術-Ⅲ ネオ・ダダの写真」展 図録より (1993年 福岡市美術館)


ネオ・ダダ(ネオ・ダダイズム・オルガナイザー)
1960年3月、第12回読売アンデパンダン展に出品していた吉村益信、篠原有司男を中心に結成された前衛芸術グループ。吉村益信の自邸「ホワイトハウス」(磯崎新設計、新宿・百人町)を拠点に、イヴェントやパフォーマンスなど過激な活動を繰り広げる。同年10月ごろ、吉村益信の結婚により 拠点となるホワイトハウス閉鎖でグループは消滅する。グループで3回の展覧会を開催。1960年4月「ネオ・ダダイズム・オルガナイザー展」(銀座画廊)、7月「第2回ネオ・ダダ展」(吉村アトリエ)、9月「第3回ネオ・ダダ展」(日比谷画廊)。メンバーに、荒川修作、石橋別人、風倉匠、岸本清子、木下新、 田辺三太郎、豊島壮六、升沢金平、吉村益信など。

□関連イベント 
《ネオ・ダダ集会》2月22日(土) 17:00-19:00 出演者:田中信太郎・吉野辰海ほか 参加費無料・予約不要


全文提供:ギャラリー58
会期:2014年2月17日(月)~2014年3月8日(土)
時間:12:00-19:00(最終日17:00まで)
休日:2月23日(日)、3月2日(土)
会場:ギャラリー58
最終更新 2014年 2月 17日
 

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