アキバタマビ21第97回展覧会「far longer」 |
展覧会
|
執筆: 記事中参照
|
公開日: 2022年 6月 13日 |
【展覧会コンセプト】 ただ何かを見ること。 何かを見て、連想し思い出し想像すること。 木々の茂みやコンクリートの岩肌を遠目に眺めてそこに別の表情を見てとる。 手から落ちた何らかのごみくずが家具の隙間に入り込み、確かに存在するまま忘れ去られる。 人の感情や時間などとは無関係にある世界を発見したとき 見えているものそのものがもつ時間や世界に思いをはせる。 そしてまた、ふとしたきっかけで、自分の記憶や頭の内に意識がもどり思考は巡るのだ。 何かを見ること、制作すること、 考えることは、自分の外側の見えている世界との関係を見つめなおすことでもある。 わたしがいるかどうかに関わりなく変化し存在し続ける事物の世界を発見し、同時に人間社会の中で生活する人であるわたしを思う。作ることで、視点や思考は二つのパラレルな世界を行ったり来たりする。 いま、人間のコントロールの及ぶ尺度を超えたいくつもの事象に巻き込まれながら、わたしたちは物事が自分の意志とは関係なく外在することをいままで以上に感じることになったのではないだろうか。 世界を事物として捉えることと、それを発見すること、そこにわたしたちがどういられるかについて、考え語ることをきっかけにして作家それぞれが応答する。 【出品者 略歴】 五十川 祐 ISOGAWA Yu 東京都出身 2022 年 東京藝術大学大学院美術研究科修士課程美術専攻油画 修了 2019-2021 年 ウィーン応用芸術大学 サイトスペシフィックアートに交換留学生として在籍 2018 年 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻 卒業 2021 年 「ゆうれいたちのソウマトウ- Phantom / Phantasmagoria」(東京藝術大学大学美術館 陳列館1、2 階、 正木記念館2 階) 2020 年 「Transit #6-8」(Paulusplatz 5、1030 ウィーン、オーストリア) 「Mountains painted by Cats」(Glockengasse 6、ウィーン、オーストリア) 「Transit #10 Invitational」(Paulusplatz 5、1030 ウィーン、オーストリア) 2018年 「 Japanese Emerging Artists'Exhibition in NY. JART8th」(WILLIAMSBURG ART & HISTORICALCENTER、ブルックリン、アメリカ) 「 アタミアート ウィーク2018」(ボーリング場 "スターレーン"、熱海、静岡) 「 -1」( 東京藝術大学 Yuga-Gallery、東京) 「Third Person Shooters / Auto Aim」(東京藝術大学 大学ホール、東京) 2017 年 「Tokyo Wonder Seed 2017」(トーキョーワンダーサイト、東京) 絵画からパフォーマンスまで多岐にわたる媒体で制作。 https://www.yu-isogawa.com/ 小林 琴美 KOBAYASHI Kotomi 2020 年 多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程絵画専攻油画研究領域 修了 2021 年 ドローイングブック「AFTER THE OBJECT in the case of teddy bear」 2019 年 作品上映会「WORLD」 (高円寺グッドマン) 2018 年 個展 「静止/ 引き延ばし/ 凝縮」(S.Y.P Art Space) https://kotominorenrakusak.wixsite.com/mysite 髙橋 莉子 TAKAHASHI Riko 2022 年 東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻 修了 2018 年 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻 卒業 2021 年 「中之条ビエンナーレ2021」(中之条、群馬) 2020 年 「ANOTHER LENS / 新たな視点」(Break Station Gallery、上野) 2019 年 「Blur border International performance art eXchange」(バンコク、タイ) 2018 年 「Performance Art Resource Orchestrator」(シンガポール) 2018 年 「Above the Clouds / 在雲上」(昆明、中国) パフォーマンスを主要な芸術表現として行う。現場に対応する最小限のアクションによって物質や空間への認識方法を身体的に再考するとともに、 自らもその場に属しようと試みる。 中村 佳世 NAKAMURA Kayo 2018 年 多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻 卒業 1994 年生まれ 無意識に人は祈る。 祈りは動物的なものと、人間的なものを繋ぐ行為であると思う。 祈りの中で、人間は自然との一体化を体験するが、それは原初的な状態への回帰である。動物である人間が、人間のままに動物と同一となる。 人間は成熟を求めるために、動物になることを拒否するが、制御できない欲望には人間のベールを纏わせて発散する。 しかし、欲望と理性の乖離が進んだ先には、それ以上の繋がりは無いと思われる。 重要なのは交差だ。 人間のベールの内にある欲望は、隠されることではなく、見つめることで理性と交差する。 交差は波のように見える。 それを眺める内に欲望も理性も真実であると気付くだろう。 私の目的は状態の自覚である。 【展覧会詳細】 「far longer」 出展作家:五十川 祐、小林 琴美、髙橋 莉子、中村 佳世香 会期:2022年5月23日(月)~2022年7月2日(土) 開場時間:12:00~19:00(金・土は20:00まで) 休場日:火曜 入場料:無料 URL:http://www.akibatamabi21.com/exhibition/220319.htm 【関連イベント】 ●ゲストトークA 6 月5 日(日)14:30 ~ 16:00 ゲスト: 篠原雅武 氏 1975 年神奈川県生まれ。物書きや翻訳。主な関心領域は、哲学や詩、写真。単著に『複数性のエコロジー』『「人間以降」の哲学』など。 作品論として、『Rinko Kawauchi: Illuminance 』(Aperture、2021) 収録の"The Feeling of Luminous Openness" など。 翻訳書に『自然なきエコロジー』(ティモシー・モートン)など。最近、フレッド・モーテンに関する著書を英語で書き始めた。 ●ゲストトークB 6 月19 日(日) 14:30 ~ 16:00 ゲスト: 安藤礼二 氏 文芸評論家・多摩美術大学図書館長・ 芸術学科教授 ●ギャラリートーク 5 月29 日(日)14:30 ~ 15:00 作家が展示企画・作品についてお話します。 ※イベントは状況に応じて予約を優先とした定員制になります。 【展覧会場】 アキバタマビ21 〒101-0021 東京都千代田区外神田6-11-14 3331 Arts Chiyoda 201・202 電話:03-5812-4558 URL: http://www.akibatamabi21.com アクセス: 東京メトロ銀座線末広町駅4番出口より徒歩1分 東京メトロ千代田線湯島駅6番出口より徒歩3分 都営大江戸線上野御徒町駅A1番出口より徒歩6分 JR御徒町駅南口より徒歩7分 JR秋葉原駅電気街口より徒歩8分 ※「アキバタマビ21」は多摩美術大学が運営する、若い芸術家たちのための作品発表の場である。ここは若い芸術家たちが、互いに切磋琢磨しながら協働し共生することを体験する場であり、他者と触れ合うことで自我の殻から脱皮し、既存のシステムや権威に依存することなく自らをプロデュースし自立していくための、鍛錬の場でもある――そうありたいという希望を託して若い芸術家たちにゆだねる、あり得るかもしれない「可能性」の場であり、その可能性を目撃していただく場所である。
http://www.akibatamabi21.com/
全文提供:アキバタマビ21
会期:2022年5月23日(月) 〜 2022年7月2日(土) 時間:12:00~19:00(金・土は20:00まで) 休日:火曜日 会場:アキバタマビ21
|
最終更新 2022年 5月 23日 |