ジョセフ・クーデルカ プラハ 1968 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 5月 10日 |
Josef Koudelka, from the Aperture monograph Invasion 68: Prague, -この写真を一度として見ることのなかった両親に捧げる- フォト・ジャーナリズム史に伝説として名を刻むジョセフ・クーデルカの展覧会。 ジョセフ・クーデルカ(1938 年チェコスロヴァキア生まれ)は、1968 年8 月に起こったチェコ事件(ワルシ ャワ条約機構軍のプラハ侵攻)時、団結して兵士に抵抗した市民の攻防を写真におさめました。しかし「プラハ の春」が終焉を迎え、ソ連が導く共産主義へ「正常化政策」が敷かれる中では、これらの写真は許される記録で はありませんでした。そこで、これらの写真はプラハの写真史家とスミソニアン博物館の学芸員等の手によって 秘密裏にアメリカへ持ち出されました。そして、当時のマグナム会長エリオット・アーウィットを経て、翌69 年 「プラハの写真家」という匿名者によるドキュメントとして発表され、写真家の名を伏せたままロバート・キャ パ賞を受賞しました。クーデルカがこの写真の作者であると名乗りを上げることができたのは、1984 年、彼の 父親がチェコで亡くなった後のことだったのです。 東西に分断された欧州や冷戦下の政治的状況を顕したこれらのエピソードは、20 世紀の伝説となり、世界中 のジャーナリストたちによって語り継がれています。 本展覧会は、突然、街を埋め尽くした戦車に人力で立ち向かったプラハ市民の勇気ある記録をクーデルカの臨 場感溢れる写真から振り返り、当時の市民に起きたことをいかに自身の身に引き寄せ、私たちの未来の歴史の糧 とするかを検証するものです。 ※全文提供: 東京都写真美術館 会期: 2011年5月14日(土)-2011年7月18日(月・祝) |
最終更新 2011年 5月 14日 |