夜明けまえ 知られざる日本写真開拓史 四国・九州・沖縄編 |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2011年 2月 10日 |
日本全国の美術館、博物館、資料館等の公共機関が所蔵する幕末~明治期の写真・資料を調査し、体系化する初めての試み「知られざる日本写真開拓史」の第3回「四国・九州・沖縄編」。 幕末の開国と時を同じくして、日本にもたらされた写真。その技術が芸術作品に用いられる以前、つまり、写真芸術の「夜明けまえ」ともいうべき写真は、いったいどのようなものだったのでしょうか。 江戸時代の日本にとって写真は、西洋技術の象徴でした。日本最古の写真は、ペリー艦隊の従軍写真師が撮影したものです。やがて横浜や長崎などが開港し、訪日する外国人写真師との関わりから、江戸の鵜飼玉川(うかいぎょくせん)や開港地の上野彦馬(うえのひこま)・下岡蓮杖(しもおかれんじょう)など、日本人の写真師が各地に現れます。そして、西洋的近代化へ向かう日本に、写真技術は広く普及・伝承されていきました。 「関東編」「中部・近畿・中国地方編」に引き続き、シリーズ第3 回となるこの「四国・九州・沖縄編」では、四国・九州・沖縄の美術館・博物館・資料館など、公開機関を持つ約2,200の施設へ収蔵調査を行い、所蔵が明らかになった多くの未公開を含む貴重なオリジナル写真作品・資料と、東京都写真美術館コレクションおよび本展の協力機関である日本大学芸術学部のコレクションをご紹介します。 これらの未公開作品は、幕末~明治時代中期という写真史の新たなページをひも解くと同時に、そこに描写された19世紀の日本および日本人の姿は、絵画とは異なる写真ならではの直接的な現実感をもって目の前で躍動します。本展は貴重な写真に触れる希有な機会となるとともに、表現という概念が存在しなかった時代の写真にも作品性が宿っていることを体感できる場となるでしょう。 【関連イベント】 古典技法ワークショップ 【巡回予定】 ※全文提供: 東京都写真美術館 会期: 2011年3月8日(火)- 2011年5月8日(日) |
最終更新 2011年 3月 08日 |