contiguous zone:虚構のかけら~Virtual Records |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2009年 9月 25日 |
川上 幸之介≪Resort House≫2009年|Mixed media on canvas|130.0×190.0 cm|画像提供:YOD Gallery copy right(c) Kounosuke KAWAKAMI ネットワークの進化により、海外のアート情報も手軽に入手できるようになった昨今ですが、国内とりわけ大阪で、海外のアートシーンで活躍中の作家の作品を実際に見られる機会はまだ少ないように思えます。その理由として、日本のアートシーンが独特の成熟の過程を経ているからではないでしょうか。 このたびYOD Galleryでは、イギリスを拠点に世界各国で活躍する作家を年1回シリーズでご紹介するグループ展「contiguous zone」を開催いたします。"領海"を意味するこのフレーズを通じて、隣接する場所との差異を見いだし、展示を通し議論を創りだすことのできる空間とし、作品をご紹介していきます。また、日本と同じ島国のイギリスで生活し、作家活動を行い、国内はもとより価値観の違う国々にも作品の力を通じて積極的に発信していく彼らのスタンスから、アートに対する新たな価値観を見いだし、かつグローカルな風を大阪に吹き込ませるものです。 シリーズ第1回目となる当展は、川上幸之介、ピア・ボーグ、トム・レイトンの3名をご紹介いたします。様々な絵画技法を駆使して、廃墟のモチーフを出発点に超現実的な風景を描く川上。古典的なアニメーション技法をベースに、ファウンド・オブジェクトや髪の毛、昆虫などをモンタージュして過去と現在の狭間を映像で作り出すボーグ。そして現代文明都市の持つ華やかな装飾性を、写真の中に強調して刻み込んでいくレイトン。これら絵画・映像・写真といった異なる表現を通じて、日本とイギリス双方のバックグラウンドやトレンドの違いを感じ取っていただければと思います。そして、"領海"と位置づけられた弊廊空間が、かつての大航海時代のような東西文化の交流の場となり、新しい時代の幕開けの一助となればと思っております。 展示作家 ※全文提供: YOD Gallery |
最終更新 2009年 10月 06日 |