展覧会
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執筆: カロンズネット編集3
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公開日: 2013年 3月 06日 |
佐竹邦子は 1970 年神奈川県生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科 版画修了後、現在は同大学美術学部版画コースの准教授を務めていま す。 佐竹は木によるリトグラフで制作されたユニークでスピード感溢れ る作品を国内外の展覧会で発表し、多くの版画賞を受賞。また、美術 館などでのワークショップを行うなど多方面で活躍し、若手版画家の 中でも最も注目される作家の一人です。 佐竹が手掛ける<木によるリトグラフ>は当初、版画家小作清史氏が 多摩美術大学を中心に紹介されましたが、現在では国内さらに海外へ とその広がりを見せています。 そのような中、今春4 月には阿部出版からリトグラフの本格的技法書 『リトグラフを作ろう』が刊行されます。この技法書には企画編集か ら佐竹も関わり、佐竹の作品も紹介されています。 本展は技法書刊行記念として、本書の紹介と併せて佐竹の1.5mもの 大作を中心に10 数点新作を発表いたします。 版画による新作展ではギャルリー東京ユマニテで久しぶりの発表と なります。この機会をお見逃しなく是非ご高覧下さい。
[作家コメント] 油彩を描く様に色を重ねて、リトグラフの持ち味である絵画表現を構築していくために、版木にコラージュし、描き、それを刷ってはまた削って刷って・・・その繰り返し。 絵画なのに「描く」のではなく、繰り返される行程を、版画では「作る」と言います。この「作る行為」が、私にとって表現への確かな手応えとなるのです。 テーマは、「目に見えないもの」=「風の分子」として私の感じるオリジナルの「風のかたち」です。「風が起こる」あるいは「風起こし」というかたちでも表現される風は、五感によってその存在を人に伝え、また心情にも深く関わります。 そのものは存在せず、個として見えることは叶いませんが、「風の分子」は活力の原動力であり、いわば第一歩のエネルギー。 色や形を版に刻みこみ、私は「風のかたち」を作ります。
[作家プロフィール] 佐竹邦子 SATAKE Kuniko 1970 神奈川県生まれ 1995 多摩美術大学美術学部絵画科卒業 1997 多摩美術大学大学院美術研究科版画修了 2010〜 多摩美術大学美術学部准教授 <主な個展> 2004 トーキョーワンダーウォール受賞展(東京都庁)、2006 高知県土佐山田町立美術館、ギャルリー東京ユマニテにて個展(2002、05)その他多数 <主な受賞、グループ展> 1999 山本鼎版画大賞展 (長野上田市) 2000 第8 回浜松版画大賞展 (浜松市 浜松市美術館) 「第68回版画協会展」日本版画協会賞受賞 (東京都美術館) 「第29回現代日本美術展」富山県立近代美術館賞受賞 (東京都美術館) 「第36回神奈川県美術展」神奈川県立近代美術館賞受賞 (神奈川県民ホール、横浜) 「1st Young Artists Exhibition of JAPAN- BANGLADESH」 (Zainul Gallery, バングラディッシュ) 2001 第2 回 福光棟方記念版画大賞展 / 奨励賞(福光美術館・富山県 ) 2002 高知国際版画トリエンナーレ(高知県伊野町) 2003 「第71 回版画展」 準会員佳作賞・会員推挙 「トーキョーワンダーウォール都庁2003」トーキョーワンダーウォール賞 「第11 回中華民国国際版画素描ビエンナーレ」(国立台湾美術館・台湾) 「第3回池田満寿夫大賞展」 「国際ミニプリントビエンナーレin cluj」佳作(ルーマニア ナショナルアートミュージアム) 2004 「ふくみつ棟方記念版画大賞展」棟方記念大賞(福光美術館・富山県福光) 2005 第6回高知国際版画トリエンナーレ/土佐山田町立美術館賞(いの町紙の博物館・高知) 平成16 年度文化庁優秀作品買上(文化庁) 2006 損保ジャパン選抜奨励展(損保ジャパン東郷青児美術館・西新宿) 2007 テグプリントビエンナーレ/招待出品(Deagu Culture and Art Center・韓国 テグ) 2008 第7回高知国際版画トリエンナーレ/優秀賞(いの町紙の博物館・高知)
リトグラフ技法書 詳細 「別冊・版画技法入門講座 『リトグラフを作ろう』」(仮題) 雑誌『版画芸術』 第144号~151号まで連載した「版画技法講座 木版リトグラフ」に追加連載分を編集。 参考作品図版として小作青史、佐竹邦子各氏の作品を掲載。 A4判 ソフトカバー 全92頁オールカラー 定価:¥2,100(予定) 2013年4月阿部出版より刊行予定
全文提供:ギャルリー東京ユマニテ
会期:2013年4月15日(月)~2013年4月27日(土) 時間:10:30 - 18:30 休日:日・祝 会場:ギャルリー東京ユマニテ
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最終更新 2013年 4月 15日 |