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一色ちか子
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 6月 04日

《江戸変化丸咲 10-2》2010年 2月制作 M30号|oil on canvas 画像提供:SOH GALLERY K3|© Chikako Isshiki

一色ちか子は東京芸術大学で日本画を学びました。現在は油彩と言う技法を通して、彼女の世界観を表現しています。彼女はここ数年間、花の絵画を中心に発表してきました。一度写真に撮影したものを精密にキャンバスの上に表現しています。花にぎりぎりまで接近し、花の雄蕊や雌蕊を緻密に描写することは、花の持つ可憐なイメージよりもなお、花の持つエネルギー、また内面性を表現して来たとも思われます。

今回発表致します作品は全て油彩ですが、非常に日本画的なイメージが感じられます。彼女が日本画を学んで来たなかで培われて来た感性が、異なった油彩という技法の中で昇華しているように思われます。

花を描くという事は彼女自身の人生を見つめること、また花から外の世界を見つめること。

単に花という素材が絵画的で美しいということだけではなく、花の生命に内包される深い世界を思わずにはいられません。

朝顔から
花に心を動かされる瞬間、何が私を引き付けるのか、そして朝顔の薄い花弁から透ける光に心を動かされるのか。

その思いから丁度パズルのピースを一つずつ埋めていく様に描いていると、人の関知した事、関知出来なかった事の微妙な関係の中に一瞬見せる姿はまるで私であり、社会の相似形の様に見えてくる。

その時共通する感覚を持って引かれるのかもしれない。私は花を描いて花を描いていない、花一つ一つが異なった人生を描いている気がする。
一色ちか子

※全文提供: SOH GALLERY K3


会期: 2010年6月12日-2010年7月4日

最終更新 2010年 6月 12日
 

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