展覧会
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執筆: カロンズネット編集
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公開日: 2010年 1月 11日 |
追憶とポップな世界が奇妙にコラージュ/レイヤードされる渡辺聖介は、まだ在学中の若手作家です。ワンダーウオールなどでも注目されている渡辺の初個展をぜひご掲載ください。
渡辺聖介 ー羅列と重ねのノイズー 今流行のツイッターを眺めていると、断片化した言葉の羅列が延々連なり刻々と消え、そして増えていきます。 脈絡なく、それでいて何かを形作っているような奇妙な刺激が起こり、この情景こそ情報化社会の視覚の予感がします。 渡辺の作品は白昼夢のようなイメージや記憶を手がかりに、断片化されたイメージを重ねたり衝突させたりします。 そのレイヤードされている手法、日常的な断片や記憶の断片が唐突に隣接するツイッターのような奇妙なノイズ感、またポップながらむしろノスタルジックな陰鬱な色彩との組み合わせが、奇妙な新しさを見せています。関係性を構築するそぶりを見せながら、何も構築されずに羅列だけで宙づりにされるもの。 私たちの生の拠り所のなさに通じる不可解さに溢れています。その意味において渡辺の仕事の新しさが垣間見えるのです。
※全文提供: 深川ラボ
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最終更新 2010年 1月 09日 |