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放課後のはらっぱ:櫃田伸也とその教え子たち
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 10月 02日

画像提供:名古屋市美術館

画家としての櫃田伸也、先生としての櫃田伸也
櫃田伸也はすぐれた画家であると同時に、すばらしい先生でもあります。奈良美智、杉戸洋など数多くのアーティストが、実は彼の教え子なのです。そのためこの展覧会では、櫃田自身の名作の数々と、教え子であるアーティストの旧作、近作、新作を織り交ぜてご紹介します。画家・櫃田伸也の魅力に改めてふれると同時に、多くの作家が彼のもとでどのように才能を開花させていったのかも分かる展覧会となるでしょう。

教え子たちが今、集まります
教え子であるアーティストの多くが、櫃田と過ごしたはらっぱでの経験を今でもとても大切に思っています。そこで本展覧会では、アーティストが企画にまで全面協力!!各アーティストが描く櫃田伸也像の発表をはじめ、愛情と驚きがつまった展覧会に仕上がっています。

全てははらっぱから始まった…
東京、パリ、ロンドン、ニューヨーク…。そんな大都会とはほど遠い縁のはらっぱこそが、実はみんなの原点でした。そこから、数々のアーティストが羽ばたいたのです。この展覧会によって、現在世界中で活躍するアーティストたちの今をご覧いただけることでしょう。

全文提供: 名古屋市美術館

最終更新 2009年 8月 22日
 

編集部ノート    執筆:小金沢智


詳細は後日のレビューに記したいが、近年稀にみるほどよく作り込まれたこの展覧会についてまず一言だけ紹介しておきたい。 展覧会は愛知県立芸術大学で1975年から2001年まで教鞭をとった櫃田伸也と、その教え子19名による作品を展示するものだ。言うまでもなく櫃田と教え子の関係は、徒弟制からなる一流派のそれではない。しかし美術史的な見地からすればまさしく一つの「スクール」を軸にある流れを詳らかにしようとする態度にほかならず、私はそのような歴史的な視点が物故作家ではなく現存作家に照射され、かつ成功をおさめていることに敬意をあらわさずにはいられない。 こう書くと非常に硬派な展覧会のように思われるかもしれないが、ポスターなどの印刷物に端的にあらわれているように会場は何より作品を楽しむことができるよう構成されている。櫃田の作品と奈良美智、杉戸洋、加藤美佳ら教え子の作品は時に隣り合うよう展示されており、それぞれの作品がゆるやかに繋がり共鳴する様は幸福感に満ちている。 一言のつもりが長くなってしまった。きわめて重要な展覧会であることが伝わるだろうか?


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