手練~巧術其之貳 |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2011年 5月 13日 |
「手練~巧術其之貳」 「上手い」こと。これは殊美術作品が時代を超えて生き残っていく為に重要な要素であると考える。理屈はどうあれ一見、「これどうやって作ったんだよ!?」この驚きに勝る感動はそうあるものではない。「手練~巧術其之貳」は、後述の『「巧術」ベーシックコンセプト』に基づき、その単純にして強固な感動のシステムを生成する展覧会として企画される。 しかしこれは単に驚きを誘発させる為のものではない。長い時間培われた我々日本人の細やかさに基づいた美的感覚を再発見/再確認し、現代の感覚との融合を謀る事で、表現の新しいフェイズを生み出そうという試みである。 「巧術」ベーシックコンセプト 昨今のアジア経済圏の急激な成長をバックボーンに、殊現代美術は単なる投機と消費の対象となり、その結果の安易なコンセプト構築と粗製濫造が、その本来あるべき誇りと気高さを失ってしまった。 西欧的な美術観に於いては、常日頃から言われる、日本人ならではの物理的な細やかさや器用さは、その思想、あるいは感覚に対する言説に比べ、軽んじられてはいまいか?「器用」「工芸的」といった言葉が、いつの間にか侮蔑の言葉になってはいまいか? こうした危機感、閉塞感、疑念への率直な返信として「巧術」は企画される。 「巧術」は日本人ならではの「技巧」を通して、これまでの美術と一線を画し、新しい価値観創造の可能性を提示する。エキゾティシズムに基づかない、より日本の美術ならではの在り方をその鍛錬、修練によって、より高いところへ持っていこうとする作家達のプレゼンテーションによって、その未来を具体的に示唆しようとするものである。 出展作家(予定) 出展作家協力 ※全文提供: レントゲンヴェルケ 会期: 2011年6月7日(火)-2011年6月12日(日) |
最終更新 2011年 6月 07日 |