藤田嗣治 版画展 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2013年 7月 26日 |
版画で辿る、藤田芸術の優美な境地―。 藤田嗣治が渡仏したのは1913年(大正2年)のこと。芸術家を志す者たちが多く集ったモンパルナスにアトリエを構えました。当時の日本における西洋美術の風潮に馴染めずにいた藤田にとって、パリの自由な表現と同士たちとの出会いは、その才能を開花させる大きな要因となったのです。そして後に親友と呼んだモディリアーニや、ピカソ、ルソーらと親交を深め、彼らと共に後のエコール・ド・パリを代表する作家となりました。 パリで育んだ仲間たちの友情と、自らの表現への飽くなき追求により、頭角を表し個展を開催するまでに成長した藤田でしたが、戦争と言う時代の荒波にもまれ、日本への帰国を余儀なくされながらも、描くことを諦めず、女性や猫を主題とした作品を多く生み出しました。東洋的な繊細な感覚を持ってこそ生まれる線描や、美しい乳白色の肌色は、パリ画壇から絶賛され、日本では得られなかった名声を手にするのです。晩年にはフランス国籍を取得し、レオナール・フジタと改名し、パリで最も有名な日本人画家として今日に至るまで愛され続けています。 今展では、藤田嗣治の制作した数多くの版画作品の中から、代表的なモチーフである裸婦、子供、猫などが描かれた稀少なリトグラフ、銅版画を一堂に展覧販売します。パリを魅了した藤田嗣治の世界をお楽しみ下さい。 ■出品予定作品■ 全文提供:Bunkamura Box ギャラリー 会期:2013年8月15日(水)~2013年8月22日(水) |
最終更新 2013年 8月 15日 |