GABGAB:おはなしをはじめましょう |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2012年 12月 04日 |
2012年12月14日(金)から12月26日(水)までの12日間、gallery nearにて、GAB GAB 展「おはなしをはじめましょう」を開催いたします。 2007年からイラストレーターとして活動するGAB GAB(ガブガブ)は、童話の世界観を基盤に、動植物や創造物といった様々なモチーフをレトロな作風で表現し、イベントのフライヤー制作や挿絵などを多数手がけてまいりました。また、一方では、クレイ、ぬいぐるみ、絵本、アニメーションなど、様々なメディアを用いた表現により、独自のキャラクターやグッズを生みだし、各地で開催されるアートマーケットに出展することで、確実にファンを獲得してまいりました。アクリルガッシュでの表現を主としつつも、様々な画材・技法を用い、ある種実験的な要素を取り入れることで「表現する事への新鮮さを維持すること」「作家としての表現の幅を広げること」を常に意識する姿勢に、表現者としてのあくなき欲求がうかがえます。 絵画作品を多く描くようになった昨今、彼女の作品には大きく見開いた瞳、また、固く閉じられた瞳の女の子が多く登場します。大きく見開いた少女の瞳は、現代社会を取り巻く焦燥感を抱きつつも、自身が目指す明るい未来を渇望し、必ずそこに到達しようとする強い意志にも感じられ、また、固く閉じられた瞳の奥では、少女の様々な心の葛藤が描かれているようでもあり、現代を生きる少女達が抱える問題を、童話の世界観になぞらえるかのように描き、社会的メッセージを内包しつつも親しみやすいモチーフ、画面構成、質感によって表現しております。 本展は、2012年に制作された近作を中心に、新作も交えた大小様々な作品で構成されます。 本展タイトルである「おはなしをはじめましょう」とは、作家自身や描かれた作品と、それらを見る鑑賞者との対話であり、童話の世界観を基軸として描く作家の最も意図するところであります。人は大人になるにつれ、子供の頃のような純粋な気持ちを失いがちですが、幼少時、絵本や童話の世界観に何の疑問や汚れもなく入り込み、登場する主人公や擬人化された動植物達がまるでその場に存在し、同じ時間を共有するように「おはなしをしていた」のではないでしょうか。彼女の作品と対峙した時、過去に創造力豊かに過ごしていた日々の記憶が甦り、童話や絵本を読んで いるような印象を受けます。大人になった我々は今、彼女の作品に描かれた物語と対話することで、これからの自身の物語の続きを想像し、未来へ繋ぐストーリーを紡ぎ出していくことができるでしょうか。 [作家コメント] [作家プロフィール] 全文提供:cafe dining near ∽ gallery near 会期:2012年12月14日(金)~2012年12月26日(水) |
最終更新 2012年 12月 14日 |