綿引明浩のピッコロミュージアム ― 小さな世界の大きなストーリー― |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2012年 8月 16日 |
『ピッコロミュージアム』と題された、綿引明浩氏のBunkamuraでは3 回目の個展となる本展。“ ピッコロ” という言葉は、イタリア語で“ 小さな” という意味を表します。綿引氏が銅版画によって描き出すピッコロ版画は、頭の中にあるイメージをいたずら描きの様に自由に銅板に刻み込んで制作される作品です。 これまでに発表されたこの小さなピッコロ版画の世界は260 種類以上。小さなものではおよそ3cm 角の作品ですが、そこには時間と空間を自由に行き来する人や物たちが様々なかたちで登場し、鑑賞者に新しい創造の世界を沸き立たせてくれます。 薄い銅板をカットしてその息吹を吹き込まれて生み出される作品の中の登場人物は、“ キャスト” と呼ばれます。キャストたちのなんとも言えない朴訥とした愛らしい表情や、またいつまでも忘れることのできないユーモラスな姿を表現し続けている綿引氏。見る人が、その中にどんな世界や物語を想像するのか、それが楽しみであるとも語っています。 本展では、そんな小さいけれど無限大に広がる世界を描いたピッコロ版画を中心に、透明な板に描くオリジナル技法である「クリアグラフ」を用いて立体となったキャストのオブジェなどを多数展示販売予定です。小さな世界に込められたたくさんの物語を想像して楽しんでみてはいかがでしょうか。 また、毎回好評の綿引氏本人によるワークショップでは、クリアグラフによるピッコロ作品を参加者の皆さんと一緒につくりあげます。こちらも併せてお楽しみください。 <夏のワークショップ「透明アート体験」> 全文提供:Bunkamura Box ギャラリー 会期:2012年8月25日(土)~2012年9月2日(日) |
最終更新 2012年 8月 25日 |