マルコ・ティレッリ |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 10月 31日 |
マルコ・ティレッリは1956年ローマ生まれ。The Academy of Fine Art (ローマ)で学び、その後イタリアを中心に各国で個展・グループ展を開催、主たる展覧会は以下の通り。 La Biennale di Venezia, Italy / Biennale di Sidney, Australia / Bienal de Sao Paulo, Brazil / Museu de Arte Moderna Sao Paulo, Brazil / Museo d'Arte Contemporanea Helsinki, Finland / Vietnam National Museum of Fine Arts, Vietnam / Tel Aviv Museum of Art, Israel 他多数。 ティレッリの主たる作品はボードかキャンバスに主としてテンペラを用いたものが多い。モティーフは概ね幾何学的な形が多く、そのほとんどが大きな余白を伴って宙空に描かれている。そのいずれもが美しいシャドウに包まれ、大きな厚みと肉を伴って私達は立体そのものの重ささえ感じてしまう。 その反面、表面を覆う色彩、または下地のテクスチャーは一切の艶を消し去り、奥底に深く沈みながら沈黙を保っている。多くのキリストの物語がイタリアでは壁画として描かれた。その背景に描かれたディテールをティレッリは単純な形に拠りながら更に光と影の力を借りて再び物語りを開始しているかのようだ。テンペラはそれを遂行するには最上の手段なのだろう。それは遠くの記憶を呼び戻し、時空を超えた経験を私達に召還する。 本展は2000年BASEGALLERYの個展以来久しぶりの個展となる。 ※全文提供: ベイスギャラリー 会期: 2011年11月1日(火)~2011年12月10日(土) |
最終更新 2011年 11月 01日 |