濱野亮一:バラ色の人生 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 4月 23日 |
1977年生まれの濱野亮一は、2006年より独学で作品の制作を始めました。 インターネットの普及により手軽に誰でも表現者になり「現実でない世界」のフラットな視覚情報がモニターの中に氾濫しています。濱野はネット上の画像を集めてグラフィックアプリケーションを用いて解体し、それをキャンバスにシンプルな点や線で絵具の厚みを伴って再現する事で、イメージを実在するものとして目の前に現します。ポルノ画像を引用した作品も濱野の感性で再構築され、マンガやアニメのエロティックな表現というより西洋絵画や彫刻のヌードのように高尚ですらあります。 シンプルな点や線はイメージを伝える以上に絵具そのものとしてキャンバスに付着し、作品は三次元の物体として存在しています。 濱野の作品は現実に他者と対面して自己の存在を確認するかのように、ネットのありふれたイメージをキャンバスに単色の絵具で描き、はかなげでありながらもそこに佇む実在として、見る者自身の存在を意識させます。 今展ではヌード、風景といったオーソドックスな絵画のモチーフの作品を5点展示いたします。「見せる」という事が飽和状態にある現代において、意識して「現実の世界」に存在するものを「見る」事こそ価値があるという事に気づかされる濱野亮一展にご期待下さい。 ※全文提供:メグミオギタギャラリー 会期: 2011年6月14日(火)-2011年7月2日(土) |
最終更新 2011年 6月 14日 |