大西康明:体積の裏側 |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2011年 1月 25日 |
大西康明(1979年、大阪生まれ)は、日常的な素材をそのまま用いながら、目に見えない現象や気配をとらえて造形化させる若手のアーティストです。 本展「体積の裏側」にて、大西は無数の接着剤を垂らしてビニルシートを吊り下げる大型の立体作品を発表します。接着剤の滴りの下にぽっかりと空いた空間はがらんどうにも関わらず奇妙な強度をもち、あたかも自律した立体物のように浮かび上がってきます。また、極めて軽い素材を用いているために、人が通り過ぎると作品全体がわずかに揺らめきます。このようにして、重力、ヴォリューム、動きといった古典的な彫刻概念を軽やかに転換させる大西は、彫刻の「裏」をさぐろうと試みているのかもしれません。 スペクタクルでありながらあっけらかんと抜けており、柔らかく軽やかなのに強い存在感をはなつ大西の作品は彫刻の持つ可能性を私たちに感じさせます。愛知県美術館のテーマ展のために新たに制作される本作品を、ぜひこの機会にご覧ください。 【展覧会の見どころ】 2. 主要都市の公立美術館で初めての個展 3. 約三週間に及ぶ滞在制作 ■大西康明ギャラリー・トーク ※全文提供: 愛知県美術館 会期: 2011年2月15日(火)-2011年4月17日(日) |
最終更新 2011年 2月 15日 |